
おばあちゃん猫が、最近チュールしか食べないんだよね…

病気ってわけじゃなさそうだけど…
年齢を重ねた猫がチュールしか食べないようになると、不安になりますよね。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
老猫がチュールしか食べない悩み|飼い主にできること
老猫がチュールしか口にしない状態には、体調・嗜好・病気など複数の要因が絡んでいる可能性があります。
ここでは、猫の状態別に対応のポイントを整理して解説していきます。

一緒に学んでいきましょう!
老猫の食事問題①元気な場合
- 食欲はあるが、チュール以外を拒否する
- 嗜好の偏り、食事への飽きが考えられる
- 歯や口内の違和感による食べづらさの可能性も
元気に見えても、加齢による味覚の変化や口のトラブルでフードの好みが偏ることがあります。
総合栄養食タイプのチュールや、フードとのミックスで慣らしながら通常食に戻すのが理想です。
老猫の食事問題②通院中・治療中の場合
- 慢性腎臓病や糖尿病で食事制限がある
- 療法食を拒否してチュールばかり食べる
- 病状や薬の影響で嗜好が変化していることも
この場合は、療法食の工夫が必要です。
獣医師に相談のうえ、嗜好性の高い療法食を選んだり、サプリやトッピングでの対応を考えましょう。
老猫の食事問題③ 末期・老衰が進んでる場合
- 寝ている時間が長く、活動量も少ない
- 水分・カロリー摂取が目的になる時期
- 無理に食べさせることでかえって負担になることも
看取り期に入った猫にとって、"食べたい"と思えることは、大事にしたい時間です。
チュールであっても、水分補給・少量の栄養補給につながります。
無理に栄養バランスを気にせず、猫が心地よく過ごせる工夫を優先しましょう。
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老猫の食事問題④急に食欲が落ち始めた場合
- チュールしか食べなくなったタイミングを確認
- 急な食欲不振は、内臓疾患や口腔トラブルの可能性も
- 嘔吐・便秘・体重減少・口臭なども観察
特に急な変化が見られるようになった「きっかけ」を見逃さないことが重要です。
早めの受診により、慢性病や痛みの早期発見が可能になり、予後も大きく変わる可能性があります。
老猫の食事問題⑤どうしても何も食べないとき
- チュールも拒否する場合は緊急性が高い
- 肝リピドーシスや脱水のリスクがある
- 1日以上食べない状態が続くならすぐに病院へ
特に、元々元気だった老猫が何も口にしない状態は、命に関わるサインかもしれません。
老衰により最期の時間が近づいている時もあれば、処置を要するような緊急性の高い病気や症状が隠れているかもしれません。
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老猫がご飯を食べない時に飼い主が出来るサポート術

老猫の状態に応じて、食事の内容や与え方を工夫することで、少しずつ改善につなげることができます。
無理せず、できることから始めましょう。
①総合栄養食タイプのチュールを試す
- 通常のチュールは「おやつ」として分類される
- 栄養が足りない場合は総合栄養食タイプを選ぶ
- 一部のメーカーでは病気に配慮した製品も登場
チュールが主食になっている猫には、総合栄養食のタイプに切り替えるのが最優先です。
表記をしっかり確認し、長期的な栄養不足を防ぎましょう。
②他の食事とミックスして慣らす
- ウェットフードやドライフードにチュールを混ぜる
- 上にかけるだけで食べ始めることもある
- 無理のないペースで少しずつ割合を変えていく
チュールの香りや味は猫にとって強力な引き金になります。
混ぜることで、「いつものごはん」に対しての警戒心を減らすことができるので、移行の第一歩としておすすめです。
③キャットフードの温度や形状を工夫
- フードを人肌程度に温めて匂いを立たせる
- 歯が弱っている猫にはとろみやペーストタイプがおすすめ
- 噛む必要がない食感にすると食いつきが良くなる
猫の食欲は「匂い」が大きな影響を与えます。
高齢になるほど、柔らかくて舌でなめられるタイプのフードが好まれる傾向が強くなります。
④水分摂取がしやすい環境を整える
- 静かで落ち着いた場所に水皿を複数設置する
- 器の高さや素材を猫の好みに合わせて選ぶ
- 流れる水が好きな猫には自動給水器も効果的
健康な猫が1日に必要とする水分量の目安は、一般的に体重1kgあたり40~60mLと言われています。飲水量は食事に含まれる水分量によって変わってきます。
老猫は脱水しやすく、水分補給のしやすさが健康維持に直結します。
飲みやすい高さの器、陶器やガラスなどに変えるだけでも水を飲む量が増えることがあります。
また、チュールやウェットフードから水分をとる工夫も併せて意識しましょう。
⑤心配な場合はすぐに相談を
- 食べない=緊急性が高い場合がある
- 病気の兆候を見逃さないためにも、早めの受診を
- ネットの情報に頼りすぎず、専門家の判断を優先
「様子を見る」ことが裏目に出ることもあります。
気になる症状が少しでもあるなら、遠慮せずに獣医師へ相談するのが一番の安心につながります。
【Q&A】猫のチュールに関するよくある質問

最後に、実際によくある飼い主さんの悩みをQ&A形式で解説していきます。
Q1:猫がチュールしか食べないから総合栄養食が減らない…
A:チュールに偏ると、普通のキャットフードを食べてくれない問題が起きがちです。
総合栄養タイプのチュールやミックス方法を活用し、少しずつ栄養バランスを整えていくことが必要です。
Q2:猫の低血糖時にちゅーるを与えてもいい?
A:緊急時の応急対応としては「可」です。
ただし、既に意識混濁している場合など、食べさせると危険かも?と悩む場合は、かかりつけの獣医師に電話して対応を相談しましょう。
Q3:猫の尿路結石でも食べれるちゅーるはある?
A:チュールには、下部尿路に配慮したタイプの商品も発売されています。
ただし、あくまでおやつのため食べ過ぎには注意です。
Q4:熱中症の猫にちゅーるは効果ある?
A:水分補給手段としては有効なケースがあります。
ただし、重度の脱水やぐったりしている場合はすぐに病院で点滴などの処置が必要です。
まとめ:老猫の食事問題は状態に寄り添った対応を
老猫がチュールしか食べなくなった背景には、加齢による嗜好の変化、病気の進行、体力低下などさまざまな理由があります。
大切なのは、猫の「今の状態」を見極め、それに合った方法で少しずつ寄り添っていくことです。
飼い主として「できること」を積み重ねていけば、猫も安心して食事を楽しめるようになります。
焦らず、無理せず、一緒に穏やかな時間を大切にしていきましょう。
