
うちに来た保護猫、ご飯を全然食べてくれなくて…どうしたらいいのかな?

実家の猫(保護猫)も最初は、そうだったよ。
迎えたばかりだと、「食べない」という状態にとても不安になりますよね。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
保護猫がご飯を食べない理由は?飼い主ができること5選
保護猫がご飯を食べないのは、珍しいことではありません。
まずは、その理由から一緒に見ていきましょう。

一緒に勉強していきましょう!
保護猫がご飯を食べない理由
①環境変化によるストレス
- 新しい環境に慣れるまでに時間がかかる
- 強い緊張感から、食欲が一時的に落ちることもある
保護猫は保健所や一時預かりの環境から突然知らない場所へ移動し、大きなストレスを感じています。
そのため、数日間十分にはご飯を口にしないケースも珍しくありません。
保護猫がご飯を食べない理由
②食器やフードが合わない
- 金属製や深すぎる器を嫌がる猫もいる
- フードの匂いや食感が苦手な場合も
猫は好みがはっきりしており、些細な違いでご飯を拒否することもあります。
特に保護される前に何を食べていたか分からない場合は、陶器製の浅いお皿で常温のウェットフードを試してみると反応が変わることもあります。
保護猫がご飯を食べない理由
③病気や体調不良の可能性
- 鼻づまりや口内炎などがあると、食べたくても食べられない
- 目ヤニ・鼻水・元気がないといった症状が同時に出ていないかチェック
体調不良が原因で食欲が落ちている場合もあります。
保護されたばかりの猫はワクチン未接種や感染症のリスクもあるため、初期の段階で健康診断を受けておくと安心です。
保護猫がご飯を食べない理由
④食事のタイミングが不適切
- 騒がしい場所や時間帯だと、安心して食べられない
- 食事中に人の出入りが多いと、ストレスになることも
猫は繊細な動物なので、落ち着ける環境で静かにご飯を食べるのが理想です。
テレビの音、他のペットの動き、人の気配などがあると、食欲が失われる原因になります。
保護猫がご飯を食べない理由
⑤飼い主との信頼関係が未構築
- 人間に対して恐怖心がある猫は、人の前で食事ができないこともある
- 信頼が築けていない段階では、人の気配がストレスになる場合も
最初はそっとしておいて、人のいないときに食べられるようにしてあげましょう。
猫が自分から寄ってきたり、リラックスしている様子が見えてきたら、少しずつ距離を縮めていくことが大切です。
保護猫がご飯を食べない時にできること5選

焦って無理に食べさせようとするよりも、猫にとって快適な方法を工夫することが鍵です。
ここでは、実際にできる5つの対応策を紹介します。
保護猫がご飯を食べない時
①食べない期間の目安を把握
まず、最初に知っておいて欲しい知識があります。
それは、保護猫がご飯を食べない期間が丸1日以上続く場合は注意が必要という事。
猫の肝リピドーシスは一般に脂肪肝とも呼ばれる病気で、さまざまな原因によって、脂肪が過剰に肝臓に集まってしまう病気です。過激なダイエットや引っ越しなど環境の変化によって、とくに太っている猫が何も食べなくなることにより起こることも多い病気です。
猫が何も食べないことが一日以上続いたらすぐに動物病院に相談しましょう。
また、子猫や高齢猫は体力の消耗が早く、脱水や低血糖を起こしやすいため、水分もおやつも食べれない状況が続く場合は、一度獣医師に相談してみて下さいね。
保護猫がご飯を食べない時
②食欲を引き出す工夫
- ウェットフードを温めて香りを強くする
- 食事量を少量にし、回数を増やす
- 使う食器の材質・大きさを変えてみる
こうした小さな工夫が、猫の「食べたい」という気持ちを引き出すきっかけになります。
猫によっては、陶器のお皿しか食べない・プラスチックを嫌うなどこだわりが強い子もいます。
保護猫がご飯を食べない時
③フードの種類を少しずつ変える
保護猫は、保護前にどんな食事をしていたか分からないケースがほとんどです。
いきなりドライフードだけを出しても、食べ慣れていないと受け付けないこともあります。
フードの種類 | 特徴 | 初期におすすめ? |
---|---|---|
ウェット | 匂いが強く水分が多い | ◎ |
ドライ | 栄養が凝縮・保存性◎ | △ |
チュール | 嗜好性が高く誘導向き | ○ |
スープタイプ | 水分補給にも効果的 | ◎ |
まずは嗜好性の高いウェットやスープタイプを活用し、食べる習慣を作ることが大切です。
慣れてきたら少しずつドライを混ぜていきましょう。
保護猫がご飯を食べない時
④安心して食べられる環境
猫にとって、「どこで食べるか」も重要なポイントです。
例えば、キッチン横の騒がしい場所、他のペットが行き来する廊下、玄関の近くなどは避けた方がよいでしょう。
静かで落ち着ける場所にお皿を設置するだけで、食欲が戻ることもあります。
また、飼い主が見ているだけで緊張する猫もいます。
最初のうちは見守らず、少し離れた場所から様子を観察しましょう。
保護猫がご飯を食べない時
⑤ご飯を通じて信頼関係を構築
- 最初は飼い主がいないときに食べさせる
- 徐々に気配がある状態でも食べられるように慣らす
- 声かけや触れ合いは無理せず猫のペースに合わせる
ご飯をきっかけにして、「この人は怖くない」「この人がいると安心」と感じてもらうことが、今後の生活にも良い影響を与えます。
信頼関係ができてくると、食事のリズムも整いやすくなり、「食べない問題」が自然と解消されることも多いです。
【Q&A】保護猫のご飯に関するよくある悩み
最後に、悩みの多い「保護猫のご飯」に関する悩みを紹介します。
Q1:猫が怯えてご飯を食べないけど大丈夫?
A:怯えている状態では食欲がなくても自然な反応です。
まずは安心できる環境を整え、猫が落ち着くまでそっとしておきましょう。
Q2:保護猫が初日にご飯を食べないのは普通?
A:はい、保護猫が初日に何も食べないのは珍しいことではありません。
知らない場所に来たばかりの猫は不安が大きく、食欲が出にくいのが普通です。
丸一日何も食べない状態は危険なので、水分やおやつから始めてみましょう。
Q3:保護猫が餌を食べないのは何日まで様子見できる?
A:水分やおやつを数口食べられる状態であれば、数日経過を見ても良いですが、何も口にしない状態なのであれば、1日半が限度でしょう。
それ以上食べないときは、動物病院に相談することをおすすめします。少しでも異常があれば、早めの受診が安心です。
Q4:保護猫が水を飲まないときはどうすればいい?
A:水分不足は脱水症状の原因になります。
ウェットフードを与えたり、チュールや猫用スープで水分を補うのも効果的です。
まとめ:焦らず、観察と工夫で乗り越えよう
保護猫がご飯を食べないとき、最も大切なのは「焦らず見守ること」と「できる工夫を試してみること」です。
新しい環境に不安を感じているのは当然のこと。
数日間の変化に一喜一憂するより、猫の様子をじっくり観察しながら対応していくことが、信頼関係を築く第一歩になります。