
寝てる時の子犬の呼吸がすごく早くてビックリした…

何かの病気じゃないか心配で…
まずは冷静に原因を知ることが安心への第一歩です。

こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
「寝てる子犬の呼吸が早い」原因と異常の見分けポイント5選
寝ている子犬の呼吸が速いからといって、全て異常とは限りません。
まずは考えられる代表的な原因を把握しましょう。
子犬と呼ばれるのはいつまでか
・超小型・小型の品種は10ヵ月までが子犬
・中型の品種は12ヵ月までが子犬
・大型の品種は15ヵ月までが子犬
・超大型の品種は18~24ヵ月までが子犬

一緒に勉強していきましょう!
寝てる子犬の呼吸が早い原因
①成長期の代謝が活発だから
子犬は発育段階にあり、体の細胞が急速に増えています。
そのため基礎代謝が高く、眠っていても酸素を多く必要とする状態にあります。
特に生後2〜3ヶ月ごろまでは、呼吸がやや早いのは自然な現象です。
寝てる子犬の呼吸が早い原因
②レム睡眠中で夢を見ているから
子犬も人間と同じようにレム睡眠という浅い眠りの時間があり、その間は脳が活発に活動しています。
この時、呼吸が速くなることがあり、足やひげがピクピク動いたり寝言のような声を出すこともあります。
寝てる子犬の呼吸が早い原因
③寝る前に興奮していた・運動直後
遊んだ直後やテンションが高かった後は、眠っていても体がまだ興奮状態にあります。
その影響で呼吸が落ち着かず、速いまま眠りに入ることがあります。
多くの場合は時間の経過とともに自然に安定していきます。
寝てる子犬の呼吸が早い原因
④室温が高くて体温調節している
子犬は成犬よりも体温調節が苦手で、暑さを感じるとパンティング(浅く速い呼吸)で体を冷やそうとします。
エアコンが効いていない部屋や、風通しが悪く蒸し暑い環境、直射日光が当たる場所などでは、体感温度が高くなり、子犬にとっては不快になることがあります。
寝床の素材が熱をこもらせるタイプである場合も注意が必要です。
寝てる子犬の呼吸が早い原因
⑤病気や体調不良の初期症状の可能性
まれに、呼吸の異常が病気のサインである場合もあります。
肺の炎症、心臓疾患、貧血、消化器の痛みなどが原因で、呼吸が速くなっていることも。

他の症状(元気がない・食べない・嘔吐など)とあわせて観察が必要です。
「寝てる子犬の呼吸が早い」異常を見分けるポイント5選
子犬の呼吸が速いのが一時的か、医療的な対応が必要な状態かを判断するための見極めポイントを紹介します。
下記のような症状があれば、すぐに動物病院へ連絡しましょう。
子犬の異常な呼吸
①呼吸音に異常がないか
ゼーゼー・ヒューヒューというような音が混じっている場合、気道や肺に何らかの問題がある可能性があります。
特に鼻水や咳を伴う場合は呼吸器感染症の疑いがあるため、注意が必要です。
子犬の異常な呼吸
②呼吸が速いままでぐったり
呼吸が速くても元気がある場合は一時的なことが多いですが、呼吸が速いまま動かない・ぐったりしている場合は体内で酸素不足が起きている恐れがあります。
子犬の異常な呼吸
③舌や歯ぐきの色に異変がある
正常な子犬の舌や歯ぐきはピンク色をしています。
青紫色や白っぽい色になっている場合は、血中の酸素濃度が低い状態(チアノーゼや貧血)で、緊急性が高いです。
子犬の異常な呼吸
④呼吸数が60回/分を超え長時間続く
安静時に呼吸数が40回以上あり、それが10分以上続くようであれば、異常の可能性があります。
睡眠中であっても定期的に呼吸数を測り、数値で変化を把握することが重要です。
子犬の異常な呼吸
⑤食欲や排泄、活気にも変化
食欲不振・水を飲まない・排尿や排便の異常(回数・色・形状の変化)など、呼吸以外にも体調の異常が見られる場合は、病気の可能性が高くなります。
複数の症状が重なっているときは迷わず獣医師へ相談して下さい。
犬の正常な「呼吸の観察方法」
呼吸が早いと感じたら、まずは数値として確認しておくことが大切です。

測り方を知っておきましょう!
安静時の正常値は1分間に15〜35回
寝ているときや静かにしているときの呼吸数は、1分間に15〜35回前後が正常範囲と言われています。
小型犬の方が呼吸回数は多くなる傾向です。
40回を超えるようなら特に注意が必要です。運動後や暑い部屋では一時的に増えることもあります。
犬の呼吸回数の測り方
子犬が眠っている時に、胸が上下する動きを10秒間数えてください。
その数を6倍すれば1分間の呼吸数になります。何度か測定して平均を取るとより正確です。
運動直後や睡眠中の違いも考慮に
運動直後は一時的に呼吸数が増えますし、レム睡眠中も変動があります。
必ず安静状態で測定することがポイントです。
時間帯や状況も記録しておくと、獣医師に相談する際の情報にもなります。
【Q&A】犬の呼吸に関する飼い主さんのよくある悩み
犬の呼吸に関する悩みは非常に多く、気になるけど判断が難しいケースが多いです。
ここでは、よくある疑問をQ&A形式で解説します。
Q.1:犬が口を閉じてる状態で呼吸が早いのは異常?
A:口を閉じている&呼吸が速い場合でも、必ずしも異常とは限りません。
眠っているときや安静時に浅く速い呼吸をしていることもあり、特に子犬や小型犬にはよく見られます。
ただし、口が閉じていても胸やお腹が大きく上下していたり、呼吸音が荒い、ゼーゼーしているなどの異常があれば注意が必要です。
体温の上昇や心臓・肺の負担が隠れている場合もあります。
Q2:犬の呼吸は早いけど元気そうなら様子見でいい?
A:元気があるならすぐに心配する必要はありませんが、注意深く観察を。
暑い季節や運動後など一時的な体温調整で呼吸が速くなることはよくあります。
元気があり、食欲や排泄も通常通りであれば、しばらく様子を見てOKです。
ただし、呼吸が速い状態が長時間続いたり、次第に元気がなくなってきた場合は、早めの受診を検討してください。
Q3:老犬で呼吸が早いのは年齢のせい?
A:老犬の呼吸が早くなるのは加齢に伴う身体の変化だけでなく、病気の兆候であることもあります。
心臓や肺の機能が低下してくると、酸素を取り込む力が弱くなり、結果として呼吸数が増えることがあります。
また、貧血や腫瘍、関節の痛みなど、加齢とともに出やすい疾患が原因で呼吸に変化が現れることもあります。
元気や食欲の低下、寝ている時間が異常に増えたなどの変化があれば獣医師の診察を受けましょう。
Q4:犬の呼吸が早くてお腹が大きく動くのは異常?
A:お腹が大きく上下して呼吸している場合、「腹式呼吸」が目立っている状態かもしれません。
犬は通常、胸式呼吸と腹式呼吸の両方を使いますが、肺に問題があると胸を動かしづらくなり、お腹の筋肉を使って呼吸を補うようになります。
これは呼吸困難のサインでもあるため、短時間で改善しない場合や、他の異変がある場合はすぐに動物病院へ連絡しましょう。
まとめ:寝てる子犬の呼吸が早い場合は注意深く観察を
子犬が寝ているときに呼吸が早くなるのは、成長中やレム睡眠など正常な生理反応であることが多いです。
ただし、呼吸音の異常・ぐったり・食欲不振など他の症状がある場合は、体調不良のサインかもしれません。
日常の様子をよく観察し、必要なら早めの受診を心がけましょう。