
うちの老猫がカリカリを口に入れてもポロっと落としちゃうことが増えた。

カリカリを食べるのが辛そうな時どうしたらよいのかな?
食べ方の変化に気付けたことは素晴らしいことです。

歳を重ねた猫の「食べ方の変化」には、ちゃんと理由があります。
今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
老猫がカリカリを食べにくそうな原因は?今すぐ出来る工夫

「食べる様子がなんとなく変わったな…」と感じたら、いくつかの原因が考えられます。
ここでは、よくある理由を5つに分けてご紹介します。

一緒に学んでいきましょう!
カリカリを食べにくそうな原因
①歯や口のトラブル
- 歯周病や歯のぐらつき、口内炎などの痛みで噛めない
- 口臭が強い、口をかばって食べている様子がある
- よだれが多く、ポロポロこぼすように食べる
高齢猫で最も多い食べにくさの原因が口腔トラブルです。
「カリカリを口にしても落としてしまう」などの変化があれば、歯や歯茎の状態を確認しましょう。
カリカリを食べにくそうな原因
②あごや筋力の衰え
- 噛む力が弱くなり、硬いものを咀嚼しづらくなる
- 舌や飲み込む力も低下して、こぼすことが増える
- 食事中にだらだら食べる、時間がかかるようになる
筋力の衰えは目に見えにくいですが、カリカリがスムーズに飲み込めないなど、食べ方に現れます。
老化による自然な変化として見逃さないことが大切です。
カリカリを食べにくそうな原因
③味覚・嗅覚の低下
- 香りに反応しなくなり、食欲が刺激されにくくなる
- 今まで食べていたカリカリに興味を示さなくなる
- 食べてはやめるを繰り返すようになる
老猫は嗅覚や味覚が鈍くなり、ドライフードの匂いだけでは食欲がわかなくなることがあります。
カリカリを食べにくそうな原因
④水分不足で飲み込みにくい
- ドライフードが口の中で広がりにくく、のどに詰まりやすい
- 唾液量が減り、飲み込むのが大変になる
- 腎臓病などの持病で脱水しやすい状態になっている
カリカリを口にした後にモゴモゴしている場合は、水分不足や脱水が原因のこともあります。
ふやかすだけで解決することも多いです。
カリカリを食べにくそうな原因
⑤病気による食欲低下
- 腎臓病や肝臓病などで、食欲そのものが落ちる
- 甲状腺機能亢進症では、食べているのに痩せることも
- 食欲不振に加えて、元気がない・嘔吐などの症状も出ている
“食べにくそう”ではなく“実は食べたくない”ということも。
体重減少や活動量の低下がある場合は、早めの診察が必要です。
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老猫がカリカリを食べにくそうな時の工夫5選
食べづらそうな様子が見られたら、すぐに試せる対処法があります。
無理なく取り入れられる5つの工夫を紹介します。
老猫の食事の工夫
①カリカリをふやかす
- ぬるま湯で数分ふやかして柔らかくする
- 香りが立ち、食欲が刺激されやすくなる
- 飲み込みやすく、喉への負担も軽減
ふやかしカリカリは、水分も摂れて一石二鳥。
特に口腔トラブルや脱水気味の老猫には効果的です。
老猫の食事の工夫
②ウェットフードに切り替え
- ムース状・パウチ・スープタイプなど選択肢が豊富
- 噛まずに舌でなめ取るだけでも食べられる
- 総合栄養食であれば、栄養面の心配も不要
画像引用元:一般社団法人ペットフード協会>ペットフードの種類

フードに含まれる水分量は、
ドライ:10%程度以下
ウェット:75%程度と
相当な水分量の差があるのです!
水分量が多い分、老猫にとってウェットフードは食べやすい傾向にあります。
老猫は脱水にもなりやすいため、脱水対策にもなりますね◎!
老猫の食事の工夫
③トッピングで香りUP
- チュール、おかか、ゆでささみなどを少量トッピング
- 香りが増して、食欲がわきやすくなる
- 好きなものをかけることで“食事の楽しみ”が戻る
トッピングは少量からが鉄則。
フードの栄養バランスを崩さないよう、あくまで補助的に使いましょう。
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老猫の食事の工夫
④器の高さや角度を見直す
| 器の種類 | 効果 |
|---|---|
| 高さのある器 | 首や背中に負担がかからず楽に食べられる |
| 斜めの器 | 顔を下げずに食べやすく、こぼしにくい |
| 滑り止め付き | 食事中に器が動かず安心 |
器を変えるだけで、食事姿勢が快適になり、食べ残しが減ることがあります。
高齢猫には特に「姿勢ケア」が大切です。
老猫の食事の工夫
⑤食事の回数を調整する
- 少量ずつを1日3〜4回に分けて与える
- 一度に食べきれなくても、何度かに分けて完食できる
- 吐き戻し防止や消化負担の軽減にもつながる
老猫は一度に多く食べるのが難しくなりがちです。
“ちょこちょこ食べ”でも、トータルで栄養が取れていれば問題ありません。
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Q&A:老猫のご飯に関するよくある質問
最後に、飼い主が不安に思いやすいポイントをQ&A形式で解説します。
Q1:老猫がご飯は食べないのにおやつだけ食べるのはダメ?
A:おやつだけでは栄養が偏るためNGです。
総合栄養食で必要な栄養を補うことが大前提。おやつは食欲回復の“きっかけ”程度にとどめましょう。
Q2:高齢猫が食べない時のおすすめ対策は?
A:まずはフードの温度・におい・食感を変えてみましょう。
ふやかす・ウェットにする・トッピングを加えるなど、刺激を変えると食べることがあります。
Q3:老猫が寝てばかりで、食べないのはもう死期が近い?
A:高齢期の猫は活動量が減りますが、食欲が極端に落ちる・体重が激減する場合は病気や老衰の可能性も。
早めに獣医師に相談を。
Q4:猫が寝てばかりで元気がない原因は?
A:加齢、脱水、持病(腎臓病、甲状腺機能亢進症など)、栄養不足などさまざまな原因があります。
元気がなく、食事にも影響が出ている場合は診察を。
Q5:猫がカリカリを食べないのはわがまま?
A:わがままではなく、“食べにくい理由”が隠れていることがほとんどです。
歯や舌、病気、においなどに敏感な猫だからこそ、変化に対応してあげましょう。
Q6:猫が急にカリカリを食べないのは心配すべき?
A:急な食欲低下は、口腔トラブル・内臓疾患・ストレスなどのサインです。
食べない期間が24時間以上続いたら、病院での診察をおすすめします。
まとめ:老猫の食事の変化は体からのサインかも
老猫の食べ方が変わるのは、「老化だから仕方ない」で片付けるのではなく、体からのサインである可能性を考えることが大切です。
食べやすい環境とサポートで、老猫の“食べる楽しみ”を取り戻してあげましょう。
今日の一工夫が、明日の元気につながります。

