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犬は入院中に捨てられたと思う?愛犬の不安と孤独に寄り添う

飼い主さん
飼い主さん

うちの犬が明日から入院なんだけど、捨てられたって思わないか不安で…

ママ
ママ

私がしばらく入院するんですが、愛犬の事が心配で…

犬自身の入院や、飼い主の入院は、お互いにとって寂しいものですよね。

獣医師パパ
獣医師パパ

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

このブログの信頼性

この記事の内容

この記事で分かること

・犬は入院中に捨てられたと思う?
・入院中の面会の注意点
・飼い主が入院する場合の対応
・犬の入院~退院までの寄り添い方
・Q&A:犬の入院に関する悩み

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

ママ
ママ

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。

犬は入院中に捨てられたと思う?愛犬の不安と孤独に寄り添う

犬は人間の言葉や事情を理解できないため、「入院=突然の別れ」と感じてしまうことがあります

その状況によって、「もう会えないの?」「見捨てられたの?」といった誤解や不安が生まれることも。

ここでは、犬が“捨てられた”と感じてしまう主な理由を整理します。

ポイント

①再会の見通しがない
②取り残されたと感じる
③愛情の喪失と捉えてしまう

ママ
ママ

一緒に勉強していきましょう!

入院中の犬の不安と孤独
①再会の見通しがない

  • 時間の概念を人のように理解しないため、戻る期日の予測ができない
  • 突然の分離は、分離不安の引き金になりやすい
  • 一緒にいた時間が長いほど再会の確信が持てず、不安が増幅する

犬は、入院によって予測可能性が崩れると、再会という未来像を描けず、永続的な別れと誤解してしまうことがあります。

とくに長時間を共に過ごしていた犬ほど、突発的な別離に対する情動反応が強く出やすいのです。

入院中の犬の不安と孤独
②取り残されたと感じる

  • 群れで生きる本能から、単独状態は脅威と結びつきやすい
  • 周囲は変わらないのに、自分だけ外されたと感じる状況が生まれる
  • 犬自身が入院した場合も、家族の不在は孤立感を助長する

犬は安全を仲間の存在で評価します。

家族や同居動物の気配が薄れる、または自分だけ別環境に移されると、排除されたという誤った結論に至りやすく、見捨てられ体験のように記憶される可能性があります。

入院中の犬の不安と孤独
③愛情の喪失と捉えてしまう

  • 愛情は接触、声かけ、視線など具体的な信号で感じ取る
  • その信号が突然途絶えると、愛情低下と誤認しやすい
  • 物理的距離が心理的距離と直結しやすい感性をもつ

犬は触れ合いと日常の儀式(朝の挨拶、散歩、ブラッシング)を愛情の指標にしています。

1.スキンシップをして可愛がる
2.ブラッシングする
3.散歩に行く
4.話の輪に入れてあげる
5.たくさん褒めてあげる

出典:わんちゃんホンポ>犬が愛情を感じる『飼い主の行動』5選!積極的に行って絆を深めよう♡

入院によりこれらが急に消失すると、関係の断絶と捉えやすく、捨てられたのではという推論を強めます。

犬の入院中の不安や孤独を和らげる方法

犬が捨てられたと感じないようにするには、予測可能性の回復、あなたの痕跡(匂い・声)の維持、環境ストレスの最小化が鍵です。

ここでは家庭で実践できる介入の全体像を示します。

犬の入院中の不安対策
①家の匂いと声を届ける

  • 飼い主の匂いがついたタオルやTシャツをケージに入れる
  • スマホのボイスメモで短い呼びかけを録音しスタッフに再生を依頼
  • 面会やビデオ通話が可能なら短時間・高頻度でルーティン化

匂いと声は犬の安心スイッチです。

長時間の再生は逆効果になることもあるため、1回1〜3分程度の小分け提示で落ち着きを維持します。

犬の入院中の不安対策
②予測できる“ミニ日課”

  • 給餌・排泄・ハンドリングを時間帯で固定化
  • 合図の言葉(ごはん、おやつ、休憩)を一貫させる
  • スタッフ間で対応方針を共有し、接し方を安定させる

日課の再構築は、失われた予測可能性を補います

入院施設と家庭で同じ合図を使えると効果が上がります。

犬の入院中の不安対策
③興奮と孤独の“すき間”を埋める

  • 嗅覚マットにフードを少量分散して探索行動を誘発
  • 破壊しにくい咀嚼オモチャで自己鎮静をサポート

舐める・嗅ぐ・噛むは自律神経を整える行動です。

過度に高カロリーにならないよう、獣医師の許可の範囲で活用します。

ストレス回避!犬が入院中の面会の注意点

入院は治療が最優先。面会や連絡は犬の情緒安定と医療の両立が目的です。

以下の表を目安に、病院の方針に従いながら最適化しましょう。

シーンベターな頻度・時間コツ注意点
面会可短時間を高頻度(5〜10分、週数回)落ち着いた声、撫でる部位は胸・首の付け根中心長居して離別ストレスを再燃させない
面会不可1日1回の写真・動画共有病院に簡潔な近況質問リストを送る要件は短く、スタッフの負担を増やさない
音声・動画1〜3分のボイスメモ名前→褒め言葉→合図→終了の定型文長時間の通話は逆に不穏を増すことあり

飼い主が入院する場合の愛犬引継ぎチェックリスト

あなたが不在でも、犬の世界が“変わらない”よう先回りをしましょう。

家族やペットシッターに引き継ぐときは、以下をセットで渡すと安心です。

愛犬の引き継ぎノート

  • 1日のスケジュール(起床、散歩、給餌、遊び、休息)
  • 食事内容と量、NG食材、サプリ・投薬手順
  • お気に入りの散歩コースと苦手な場所
  • 合図の言葉一覧(ごはん、待て、おいで、トイレ)
  • 問題行動の対応方針(吠え、甘噛み、拾い食い)

ノートの精度が高いほど、犬の予測可能性が保たれます

匂い付きブランケットや日常のトリック練習メニューも同梱すると、安心感の橋渡しになります。

【必読】犬の入院前から退院後までの寄り添い方

犬の入院は、身体的ストレスと心理的ストレスの両輪です。

退院後の反動を軽くするため、入院前から一貫した準備を行います。

犬の入院前の寄り添い方

  • キャリーやケージに慣らす(中でオヤツ、休息を経験させる)
  • 病院の匂いに近い環境音(機器音の小音量)で脱感作
  • 匂い付きアイテムを2枚用意

事前の馴化で未知の刺激が既知に変わり、恐怖の立ち上がりを抑えます。

犬の入院中の寄り添い方

  • スタッフに合図ワードと好物、撫でられたい部位を共有
  • 短時間の知育と静かな接触で心拍を安定
  • 排泄・食欲・睡眠の記録を日別で残す

記録は退院後のリハビリ計画の基礎データになります。

犬の退院後の寄り添い方

  • 48〜72時間は生活リズムを“1段階ゆっくり”で再開
  • 散歩は短距離・高頻度で成功体験を積む
  • 分離時間は5分→15分→30分…の段階的延長

急激な通常運転は反動不安を招きます。成功行動を細かく褒め、安心の貯金を増やします。

【Q&A】犬の入院に関するよくある悩み

最後に、実際によくある飼い主さんの疑問をQ&A形式で解説していきます。

Q1:犬の入院中に面会をするのはストレスになる?

A:ストレスになる可能性はあります。面会自体が悪いわけではなく、長時間・高刺激が問題です。

短時間で穏やかな接触にとどめ、別れ際は大げさにせず静かに退室すると、再燃する不安を抑えやすくなります。

Q2:犬が入院中にご飯食べないときはどうする?

A:まずは医学的原因の評価が最優先です。

許可が出たら、温めて香りを立てる、少量高嗜好のトッピング、リッキーマットの活用などで食欲を引き出します。普段の嗜好品など、獣医師と相談しましょう。

Q3:犬が入院中におもちゃは持っていくべき?

A:推奨ですが、誤嚥や衛生面の観点から病院の許可が必要です。

洗える丈夫なものを1〜2個に絞り、家の匂いが付いた布小物と併用すると安心効果が高まります。

Q4:犬が退院後によそよそしいのはなぜ?

A:環境変化と体調の影響で情動が不安定になっている可能性があります。

ルーティンを整え、接触は犬のペースに合わせて増やします。2〜3週間で改善が乏しければ、医療チェックと行動相談を検討してください。

まとめ:入院は“別れ”ではなく、再会までの橋渡しにしよう

入院は犬にとって予測不能で、捨てられたと誤解しやすい出来事です。

しかし、匂いと声の継続、短時間高頻度の面会、予測可能なミニ日課、自己鎮静、退院後の段階的復帰という5つの柱を押さえれば、不安は大きく減らせます。

今日からできる小さな調整を積み重ね、入院を“関係の終わり”ではなく“回復への通過点”に変えていきましょう。

あなたと愛犬の信頼は、日々の一貫した配慮で必ず守れます。

  • この記事を書いた人

獣医師パパblog

獣医師パパ監修|愛犬・愛猫との4人家族|飼い主さんの「知りたい」情報を運営者のママが分かりやすく解説します。

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