「うちの猫、夜中ずっと鳴いてて眠れない…どうにか発情期を短くできないの？
避妊手術以外で、何か落ち着かせる方法ってあるのかな？
手術以外で発情を和らげる方法を知って、穏やかな毎日を目指しましょう。
今回は、こんなお悩みを解決していきます。
こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。
獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
「猫の発情期がうるさいし寝れない」避妊手術以外の対策5選
猫の発情期は、飼い主にも猫にもストレスがかかる時期です。
特に避妊手術ができないタイミングでは、以下の方法が現実的です。
一緒に勉強していきましょう！
猫の発情期で寝れない時の対策
①環境を静かに保つ
発情期中の猫は外的刺激に敏感になり、わずかな物音や変化にも過剰に反応することがあります。
騒がしい環境や急な来客、大きな音楽などは避けましょう。
部屋を暗くして、静かな時間を保つことが落ち着きを促します。
また、遮光カーテンで外の光や音を遮ることで、発情を長引かせる刺激（他の猫の声やにおい）を減らすことが可能です。
猫の発情期で寝れない時の対策
②フェロモン製品を使う
「フェリウェイ」などの猫用フェロモン製品には、母猫が子猫を安心させるフェイシャルフェロモンが再現されています。
これにより、猫の情緒を安定させる効果が期待できます。
実際に取り入れている動物病院も多いです。
製品にはコンセントに差して使う拡散タイプ、布などに吹きかけるスプレータイプがあり、個体によって効果の強弱はあるものの、環境改善の第一歩として試す価値があります。
猫の発情期で寝れない時の対策
③ホルモン療法を検討する
どうしても夜鳴きや落ち着きのなさが激しく、家族全体の生活に支障が出る場合、一時的なホルモン療法も選択肢の一つです。
動物病院では、発情抑制を目的とした注射や内服薬を処方することがあります。
ただし、長期使用は副作用のリスク（乳腺腫瘍や子宮疾患など）もあるため、必ず獣医師と相談したうえで、緊急的・一時的な使用にとどめるのが基本です。
猫の発情期で寝れない時の対策
④運動や遊びで気を紛らわせる
発情期の猫は身体の緊張が高まっており、エネルギーのはけ口がないとストレス行動に発展します。
短時間でも集中して遊べる時間をつくることで、気をそらすことが可能です。
レーザーポインターやキャットトンネル、おもちゃにマタタビを少量だけつけるなど、好奇心を刺激する工夫で「発情」よりも「遊び」に気持ちを向けさせましょう。
猫の発情期で寝れない時の対策
⑤ストレス軽減フードの活用する
近年は、リラックス効果が期待できる成分（GABA、トリプトファン、L-テアニンなど）を含むキャットフードやサプリメントも登場しています。これらは薬ではなく、あくまで「補助」として使うのがポイントです。
毎日の食事に取り入れることで、自然と情緒が安定しやすくなり、長期的には発情期のストレス反応を和らげることが期待できます。
猫の発情期｜オス猫とメス猫の違いと注意点
猫の発情期は、成猫へのステップであり自然な現象ですが、飼い主にとっては初めての体験になることも多く、戸惑いや不安を感じやすい時期です。
この章では、発情の基本知識と行動サイン、飼い主が注意すべき点を詳しく解説します。
「猫の発情期がうるさい」いつまで続くの？
一般にメス猫の性成熟は生後6～10か月で、体重が2.5kg以上になったときと考えられています。
オス猫は、生後6～9か月ごろには精巣が発達し、精巣内に精子が認められます。この時期から始まるのが、マウンティングやマーキングなどです。
オス猫の性成熟はメス猫に比較してやや遅く、本格的な交尾が可能となる時期は生後9～12か月とされています。
初回の発情がくるタイミングには個体差がありますが、早ければ5か月で兆候が出ることもあります。
メス猫は、春と秋の日照時間の長さに影響される「季節繁殖動物」で、日が長くなる3月〜9月にかけて発情が起きやすくなります。
一方、オス猫は年中発情可能な状態にあるため、メスのフェロモンや鳴き声に反応して興奮します。
1回の発情期間は5〜10日程度ですが、交尾が行われないと何度も繰り返す「再発情」も見られます。
避妊・去勢手術をしていない場合、数週間〜1か月以上、断続的に発情行動が続くこともあります。
猫の性別によって異なる発情期の行動
| 性別 | 発情の特徴 | よく見られる行動 |
|---|---|---|
| メス猫 | 繁殖可能なオスを求めるため、自発的にアピールする | 夜鳴き、腰を浮かせる姿勢、甘えが増える、ゴロンと転がる |
| オス猫 | メス猫のフェロモンに反応して興奮状態に | スプレー、落ち着きがなくなる、脱走行動、攻撃的になる |
特にオス猫は、メスの発情に敏感に反応するため、家の中にいても外のメス猫の声や匂いで強く興奮してしまうケースがあります。
猫の発情期によくあるサイン
発情中の猫は、普段の様子とまったく違う行動をとることがあります。
以下のような変化が見られたら、発情のサインと考えましょう。
これらはすべて本能的な行動であり、猫にとっては自然なことです。
猫の発情期で知っておくべき注意点
発情期は猫の精神状態が不安定になる時期です。以下の点に注意して、トラブルを未然に防ぎましょう。
- 脱走対策を強化する
メス猫はオス猫を呼ぶような声を出し、オス猫はその匂いに惹かれて外に出ようとします。網戸・窓・玄関のロック確認は必須です。
- 不意の妊娠・交配を防ぐ
発情中の外出や同居猫との接触には十分注意が必要です。兄妹猫間の交配も起こり得るため、分けて飼育するなどの対応を。
- 長引く発情は体調不良につながる
食欲不振、嘔吐、極端な興奮などが続くと、健康にも影響が出ます。発情が何週間も続く場合は、獣医師に相談しましょう。
- 飼い主のストレス対策も忘れずに
特に夜鳴きやスプレー行動は生活リズムを乱します。睡眠を取る環境や消臭グッズの準備もあわせて行いましょう。
このように、猫の発情期は「自然なこと」と理解しながらも、しっかりと知識と対策を持って対応することが大切です。
まとめ：猫の発情期がうるさくて寝れないなら対策しよう
避妊手術をまだ受けさせられない時期の猫でも、発情期のストレスを軽減する方法は多くあります。
飼い主の理解と工夫によって、愛猫の心身を守ることができます。
焦らず冷静に、できることから一つずつ対処していきましょう。
