
獣医さんから“そろそろかも”と言われたのに、それから何ヶ月も…正直、もう限界です。

こんな風に思ってしまう自分も嫌…大事な家族なのに。
老犬介護に辛さを感じる飼い主さんは少なくありません。

老犬介護は想像以上に長期戦なんですよね。
今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
なかなか死なない老犬…老犬介護が長引く現実と心の葛藤
老犬介護が始まると、思っていたよりも長く、過酷な時間が続くことに気づきます。
「もうすぐかもしれない」と言われたその日から何ヶ月も…そんな状況に戸惑う飼い主さんは少なくありません。
まずは今の悩みが「自分だけではない」ことを知ることから始めましょう。

一緒に学んでいきましょう!
なかなか死なない老犬への悩み
①死期の予測はあくまで目安
- 獣医師の「そろそろかも」は統計に基づく大まかな判断
- 実際にはそこから数ヶ月〜1年以上生きる老犬も多い
- あまり「最期の時」にとらわれず、今の状態に目を向けることが大切
命の終わりは誰にも正確にはわかりません。
予想が外れたからといって戸惑う必要はなく、「今日をどう生きるか」に目を向けることが大切です。
なかなか死なない老犬への悩み
②老犬は想像以上に生命力が強い
- わずかな食事・水分だけでも生き続ける老犬も
- 動かなくなっても、心臓は驚くほど粘り強く鼓動を刻む
- 生命力は「生きたい」という意志の証
外からは弱っているように見えても、犬の体はまだまだ頑張っています。
諦めそうになるときこそ、その力を信じてあげてください。
なかなか死なない老犬への悩み
③介護は長期化するケースが多い
- 「もうすぐ」が何ヶ月も続くことは珍しくない
- 排泄介助・寝たきりの体位交換・夜間の徘徊対応などが日常化
- 精神的・肉体的な限界を感じる前に、支援体制を整えておくことが重要
家族と役割を分担したり、在宅介護サポートを利用するなど、ひとりで抱え込まない体制づくりが大切です。
なかなか死なない老犬への悩み
④尿・便の失禁や徘徊への対応
| 悩み | 対応方法の例 |
|---|---|
| 寝床での排泄 | 防水シーツ+使い捨てペットシーツを併用 |
| トイレに間に合わない・場所を忘れる | オムツの着用+トイレの場所を明るくわかりやすく配置 |
| 夜中の徘徊や転倒リスク | クッション性のある床材+家具の角に保護材を設置 |
排泄や徘徊は、老犬の意思ではコントロールできないものです。
飼い主の負担を減らすには「環境を変える」ことが現実的な対処法となります。
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なかなか死なない老犬への悩み
⑤認知症による夜鳴きや混乱
- 昼夜逆転して夜中に活発になる
- 飼い主を認識できなくなる・理由もなく鳴き続ける
- 部屋の隅や壁に向かって歩き続ける「グルグル徘徊」などの症状
認知機能不全症候群について
犬でも認知機能不全症候群というヒトの認知症と似た状態になることがあります。
14歳以上のシニア犬に発生が多く、17歳以上では半数以上に徴候がみられます。よく観られる症状は、飼い主の呼びかけにほとんど反応しない、夜起きて鳴く、排泄を失敗する、目的もなく歩き回る、部屋の角や隙間で行き詰まるなどです。頭の下がった姿勢、ぎこちない歩き方、視力低下など感覚機能の変化もみられます。

こうした変化は認知機能の低下によるもので、決して「わがまま」ではありません。
獣医師に相談することで、認知症進行を抑えるサプリや投薬の選択肢もあります。
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なかなか死なない老犬への心の葛藤に向き合う方法

心が追い詰められていく感覚は、老犬介護において多くの飼い主が経験しています。
ここでは、そんなときに必要な“自分との向き合い方”も紹介します。
①もう楽にしてあげたいと思ってしまう
- 「苦しむ姿を見るのがつらい」と感じるのは、深い愛情の裏返し
- 安楽死を考えてしまうこと=冷たいのではなく、むしろ優しさ
- 自分を責める必要はなく、葛藤こそが飼い主の誠実さの証
一瞬でも「楽にしてあげたい」と思った自分に罪悪感を抱く方は多いですが、その感情は“命と真剣に向き合っている証”です。
②罪悪感や無力感に押しつぶされそう
- 「自分は何もできていない」「愛犬に申し訳ない」と感じる
- つらさを吐き出す相手がいないと、感情を抱え込みやすくなる
- ときには、泣く・休む・誰かに聞いてもらうことが心の支えに
完璧であろうとする必要はありません。介護に正解はなく、心が疲れたら立ち止まる勇気も必要です。
③周囲の理解を得られない孤独
- 老犬介護のつらさは、経験者にしか理解されにくい
- 家族や友人が共感してくれないことで孤立感が深まることも
- SNSやブログで同じ悩みを持つ人とつながるのも心の救いに
「わかってもらえない」と感じたときこそ、外の世界に目を向けてみてください。
きっと、同じように頑張っている誰かがいます。
④完璧な介護への責任を感じる
- 食事も排泄も見守りも、すべて完璧にやろうとすると疲弊する
- 「今日はできなかった」ではなく、「ここまでやれた」と自分を認めてあげる
- 手抜きや工夫が、継続の鍵になることも
完璧を求めることが、介護をつらくさせる大きな原因になります。
力を抜けるところでは抜いて、続けられる介護を目指しましょう。
Q&A:老犬介護疲れに関するよくある質問

最後に、実際によくある飼い主さんの悩みをQ&A形式で解説していきます。
Q1:老犬が立てないのに鳴く…どう対応すれば?
A:立てない不安や痛み、トイレの訴えなどが鳴き声の原因かもしれません。
体位変換や排泄介助のタイミングを見直してあげることで落ち着くことがあります。
Q2:老犬介護に疲れたとき、どうしたらいい?
A:誰かに話す・数時間でも介護から離れる・プロに一部任せるなど、「自分を休ませる工夫」がとても大切です。
限界を超える前に行動しましょう。
Q3:老犬介護はいつまで続くの?
A:個体差はありますが、長いと1年以上続くこともあります。
途中で症状が安定することもあるため、「終わりを待つ」より「今日を乗り切る」意識が重要です。
Q4:老犬介護にイライラしてしまう自分に罪悪感があります…
A:イライラは、あなたが真剣に向き合っている証拠。
完璧な感情でいようとせず、「つらい」と感じた自分をそのまま認めてあげてください。
Q5:老犬介護で寝不足が続いて体も心もボロボロです。
A:夜間に備えて仮眠時間をずらす・交代制を導入するなど、睡眠を確保する工夫が必要です。
介護者自身が倒れてしまわないことが最優先です。
Q6:老犬の夜泣きが止まらず限界です
A:認知症の可能性もあるため、まずは獣医師に相談を。
夜の照明をつけっぱなしにしたり、BGMを流すことで落ち着くケースもあります。
まとめ:老犬介護は飼い主の心も大切に
老犬介護は、終わりの見えない時間との静かな戦いです。時に心が折れそうになりながらも、それでもそばに居続ける──それは、誰よりも深い「愛」の証。
どうか、愛犬の命に寄り添いながら、あなた自身の心も忘れずに守ってあげてください。
今日も頑張っているあなたへ、そっとエールを送ります。
