
うちの猫の爪、先っぽが剥がれてるみたいなんだけど…大丈夫かな?

よく薄い膜?のように爪が剥がれかかっていることがあるよ。
老猫の爪のトラブルは、実際に悩みが多いんです。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
老猫の爪の剥がし方に迷ったら読んで欲しい|獣医師パパ解説
老猫の爪が自然に剥がれたり、裂けているような状態を見ると不安になりますよね。
まずは、爪を剥がす前に知っておきたい知識を解説していきます。

一緒に勉強していきましょう!
①猫の爪が剥がれる理由を知る
- 加齢により爪の外層(鞘)が自然に剥がれる
- 運動量の低下で自然に削れにくくなる
- 血が出ている・食い込みがあると要注意
老猫になると、爪の生え変わりや摩耗のサイクルが遅くなり、外層だけが残って剥がれ落ちることがあります。
これは通常の現象で、多くは問題ありません。
ただし、爪の根元から血が出ていたり、周囲の皮膚に刺さるような形になっている場合は注意が必要です。
②老猫の爪の特徴を知る
- 乾燥しやすく、厚み・硬さが増す
- 巻き爪や変形が起きやすい
- 爪が体調のバロメーターになることも
若い頃と違い、老猫の爪は乾燥して割れやすく、根元が太く変形していきます。
そのため、従来の感覚で切ろうとすると深爪や出血のリスクが高くなります。
また、慢性疾患(腎臓病や甲状腺機能異常など)による代謝の変化が爪に現れるケースもあるため、普段からの観察が重要です。
③老猫の爪の剥がし方の手順
どうしても引っかかる、歩きにくそう、出血している場合には、以下のようなステップで対応します。
- 猫が落ち着いているときを狙う(できれば2人で行う)
- 明るい場所、またはライトで爪の血管を確認
- 清潔なガーゼやピンセットで、浮いている部分だけを軽く補助
- 無理にはがさず、自然に落ちるのを待つのが基本
はがしかけの「鞘」が衣類やカーペットに引っかかってしまう場合は、部分的に取り除くことで安全性を高められますが、根元から強く引っ張ることは厳禁です。
④無理に剥がすとNGな例を知る
- 出血や痛みを引き起こす
- 細菌感染のリスクが高まる
- かえって猫が爪切りを嫌がるようになる
老猫の爪は思っている以上にデリケート。
浮いて見える爪でも、内部とつながっている場合があります。
そこを無理に引っ張ると、深爪状態になったり、ばい菌が入って腫れや痛みを伴うことも。

不安なときは無理せず病院でお願いするのが安心です。
【爪タイプ別】老猫の爪の剥がし方と注意点

老猫の爪は状態によってケア方法が異なります。
それぞれのタイプに合わせた方法を知ることで、安全にお手入れができます。
老猫の爪の剥がし方
①肥大化した爪の場合
- 根元が太く、先端が固くなっている
- 通常の爪切りでは切れないことも
- 細かく分けて数回に分けて切るのが安全
老猫の爪は肥大化すると、見た目に異常がなくても内部がもろくなっていることがあります。
肥厚した爪でも切りやすいタイプの爪切りで、少しずつ削るようにカットするのがコツ。
砕けやすいため、一気に力を入れすぎないようにしましょう。
老猫の爪の剥がし方
②巻き爪の場合
- 後ろ足や親指に起こりやすい
- 放置すると肉球に刺さることも
- 巻いている方向を意識して、斜めにカット
巻き爪は痛みを伴うことがあり、見逃しがちです。
皮膚に触れている場合は無理に切らず、獣医師に相談するのがベストです。
老猫の爪の剥がし方
③親指など太い爪の場合
- 狼爪(親指)は接地せず、自然に削れない
- 太く曲がりやすく、皮膚に食い込むリスクあり
- やすりや数回カットで調整を
狼爪は地面に接触しないため、削れずに伸びやすい部位です。
爪の本数は犬猫共に同数で、基本的に前肢は左右5本ずつ、後肢は左右4本ずつあります。
前肢後肢共に地面につく爪は4本で、前肢には地面につかない爪の「狼爪」があります。
無理に1回で切らず、やすりやペット用ネイルファイルで仕上げるのも有効です。
老猫の爪の剥がし方
④食い込んでいる爪の場合
- 流血・腫れ・化膿があれば即受診
- 自宅で切ると傷が悪化する恐れ
- 麻酔処置が必要な場合もある
皮膚に刺さってしまっている場合、見た目以上に痛みが強く、猫も暴れるため自宅での処置はおすすめできません。
無理に切ると皮膚をえぐってしまい、感染や化膿を起こすリスクがあります。

実家の猫は、爪が食い込んで肉球から血が出てしまいました。
お正月に動物病院に駆け込んだ経験があります。
注意点:病院で依頼した方が良い爪
以下のようなケースは、必ず病院で処置を依頼しましょう。
- 爪の根元が腫れている
- 猫が痛がる・暴れる
- 出血している
- 食い込んでいる/化膿している

これらは専門的な処置が必要になることが多いため、早めの受診が猫の負担を減らします。
【Q&A】猫の爪切りに関するよくある悩み
最後に、実際によくある飼い主さんの疑問をQ&A形式で解説していきます。
Q1:猫の爪切りはどこまで切ればいい?
A:血管より手前の「透明な部分」だけを切るのが基本です。
ピンク色の部分は血管と神経が通っています。
目安としてピンク色の部分から2mm以上離して、余裕をもって切りましょう。
Q2:猫が爪切りを嫌がるときの対策は?
A:タオルでくるんで顔を隠し、落ち着かせるのが効果的です。
また、1日1本ずつカットするなど、少しずつ慣れさせる工夫もおすすめです。

もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです
Q3:肥大化した猫の爪は、病院に行くべき?
A:自宅で切れない場合や、砕ける・ひび割れるようなら病院が安心です。
専用器具や処置で猫の負担を減らしながらケアしてもらえます。
まとめ:老猫の爪ケアは無理せず、安全第一で
老猫の爪は年齢とともに変化し、トラブルが起きやすくなります。
無理に剥がしたり切るのではなく、様子を見ながら慎重に対応を。
不安な場合は、早めに動物病院に相談することが愛猫の安心につながります。