
毎日ブラッシングした方がいい?やりすぎるとダメ?

部位別に注意した方がいいことはある?
実は「やりすぎ」でトラブルになることもあります。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
犬のブラッシングはやりすぎ注意!リスクと部位別の注意点
毎日しっかりお手入れしているつもりでも、実は“やりすぎ”が原因でトラブルを引き起こすケースもあります。
まずは、犬のブラッシングによって起こり得るリスクをまとめて解説します。

やり過ぎるとなぜダメなのか?を一緒に学んでいきましょう!
①皮膚に炎症が起きる
- 毛が薄い部位への刺激が強すぎる
- 頻繁にこすることで肌に負担
- 赤み・かゆみ・かさぶたができることも
過度なブラッシングは、犬の繊細な皮膚に摩擦を与えてしまいます。
特に耳の裏や脇、顔まわりなど毛が薄い部位では、気づかぬうちに炎症を引き起こすことがあります。
②被毛が傷む・抜ける
- 健康な毛まで抜いてしまう
- 切れ毛や摩耗の原因になる
- 毛並みがゴワつき、手触りが悪くなる
やりすぎのブラッシングは、見た目が整っていても実は毛にダメージを与えていることも。
特にダブルコート犬種は抜け毛と一緒に健康な毛まで抜いてしまう可能性があるため、適度な回数を守ることが大切です。
③犬がブラッシングを嫌がるようになる
- 無理に続けると「嫌な時間」に
- ブラシを見るだけで逃げるようになる
- 飼い主との信頼関係に影響が出ることも
最初はおとなしくしていたのに、徐々に嫌がるようになった場合、それは“やりすぎサイン”かもしれません。
無理に続けると、犬にとってブラッシングがストレスになってしまい、触られること自体を避けるようになることもあります。
④ストレス・体調不良の原因になる
ブラッシングはスキンシップにもなりますが、過剰なケアはかえって犬に負担をかけることもあります。
神経質な犬やシニア犬では、ブラッシング中に心拍数が上がったり、終わった後に疲れて寝込んでしまうケースも。
【症状別対処法】ブラッシングをやりすぎた時
もし「ちょっとやりすぎたかも…」と感じたときは、まず犬の皮膚や様子を観察することが大切です。

以下に重症度の目安と対処方法をまとめました。
症状のレベル | 観察ポイント | 対処法 |
---|---|---|
軽度 | ・皮膚がほんのり赤い ・かゆみなし ・嫌がる様子はない | ・数日はブラッシングを休む ・触るときはやさしく ・様子を観察する |
中程度 | ・赤みが強くなっている ・かゆがる仕草が増える ・触られるのを嫌がる | ・ブラッシングを中止 ・冷やしたタオルで軽く冷却 ・数日以内に獣医へ相談 |
重度 | ・かさぶたや出血 ・広範囲に炎症 ・元気がない/食欲減退 | ・すぐにブラッシングを中断 ・患部に触れず安静に ・できるだけ早く動物病院を受診 |
ブラッシング直後やその翌日には、必ず皮膚の様子をチェックしましょう。
特に毛が薄い部分や、犬が気にしている箇所に異変がないかを確認することが大切です。
犬のブラッシングはやりすぎない!部位別の注意点と頻度

ブラッシングは、ただ回数を増やせばよいというわけではありません。

部位ごとの特徴に合わせて、やさしく適切に行うことが重要です。
部位別注意点①頭・顔まわり
- 目・鼻周辺は皮膚が薄く傷つきやすい
- 刺激が強いと涙やけの原因にも
- 毎日ではなく週1〜2回を目安に
顔まわりはとても敏感なエリア。硬いブラシでゴシゴシするのはNGです。
柔らかいブラシや指で軽くなでる程度にとどめて、犬の反応を見ながらケアしてあげましょう。
部位別注意点②背中・お腹まわり
- 換毛期は抜け毛が増えるため、毎日でもOK
- それ以外は週2〜3回が目安
- 力の入れすぎはNG。皮膚を傷つけることも
背中やお腹は毛量が多く、ブラッシングの効果が出やすい部位ですが、皮膚が意外と敏感です。
抜け毛の状態や犬の様子を見ながら、柔らかめのブラシでやさしくケアしましょう。
部位別注意点③足・尻尾・肛門まわり
- 毛玉ができやすいが、嫌がる犬も多い
- 無理に引っ張らず、週1回程度で十分
- 絡まりやすい部分にはスリッカーブラシを使用
足先や尻尾まわり、肛門付近は特に神経質になりやすい部位です。
必要以上に触ると嫌がることも多いため、優しく短時間で済ませることがポイントです。
毛玉ができやすい犬種は事前にスプレーで湿らせてから行うと◎。
犬のブラッシングの頻度目安
以下は犬種や毛質によって推奨されるブラッシング頻度の目安です。
あくまで目安なので、犬の毛の状態やライフスタイルに合わせて調整しましょう。
犬種タイプ | 目安の頻度 |
---|---|
短毛種(例:柴犬) | 週1〜2回 |
長毛種(例:ポメラニアン) | 週3〜4回 |
ダブルコート(例:ゴールデン) | 換毛期は毎日/それ以外は週2〜3回 |
毛質の異なる2種類の被毛に覆われているのがダブルコート。
2層の内側には、保温力や防水性が高く、やわらかい毛質のアンダーコートと呼ばれる下毛が密に生えています。
オーバーコートと呼ばれる上毛は、直毛、巻き毛、剛毛、シルキーな細い毛、短毛、長毛など、それぞれの犬種や個性、特性が表れる部分でもあります。
皮膚疾患がある場合はブラッシングの刺激が悪化の原因になることもあるため、「清潔を保つこと」と「傷をつけないこと」の両方に最大限配慮しながらケアを行いましょう。

獣医師の指導のもと、無理のない頻度で行うことが大切です。
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【Q&A】犬のブラッシングに関するよくある悩み

最後に、実際によくある飼い主さんの疑問をQ&A形式で解説していきます。
Q1:犬のブラッシングをしないとどうなる?
A:抜け毛が蓄積し、皮膚トラブルや毛玉の原因になります。
通気性が悪くなり、湿疹やかゆみのリスクも。特に換毛期は注意が必要です。
Q2:犬のお腹のブラッシングはどうしたらいい?
A:お腹は皮膚が薄くデリケートなので、ブラシは柔らかいものを使用し、力を抜いて優しく行うのが基本です。
犬の呼吸や動きに合わせて、リラックスした状態でケアしましょう。
Q3:犬がブラッシングで逃げるのはなぜ?対策は?
A:過去の嫌な経験やブラシの痛みが原因の場合が多いです。
まずは短時間で終わらせ、褒めながら徐々に慣れさせる工夫が必要です。ブラシの見直しも効果的です。
Q4:犬はブラッシングされると気持ちいいの?
A:適切に行えば、犬にとってマッサージのように気持ちよく感じることもあります。
ブラシの種類やタイミングを見直し、心地よいケア時間にしてあげましょう。
まとめ:ブラッシングは犬の健康を守る大切なケア
犬のブラッシングは、毎日丁寧に行えば良いというものではありません。
やりすぎによって皮膚トラブルやストレスの原因になることもあるため、部位別・犬種別に適切な頻度と方法を意識しましょう。
大切なのは、犬が心地よく感じられるケアを習慣にすることです。

無理せず、楽しく、愛犬との時間を大切にしてくださいね。