
いつもご飯をお皿から出して食べちゃうのは、どうして?

お皿の周りも汚れるし、どう直せばいいのかな?
愛犬の気持ちに寄り添いながら、上手に対処していきましょう!

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
犬が餌を皿から出して食べる理由は?気持ちを考えた対策5選
愛犬が餌をお皿から出して食べる姿に戸惑ったことはありませんか?
実はそこには「犬らしい理由」と「人との暮らしのギャップ」が隠れています。
まずは結論から見てみましょう。

一緒に勉強していきましょう!
犬が餌を皿から出して食べる理由
①本能的に隠したい
- 野生時代の名残が原因
- 餌を「獲物」として扱う
犬の祖先である狼は、狩りで得た獲物を他の動物に取られないよう、安全な場所に隠す習性がありました。
現代の犬にもその本能が残っており、お皿の中のフードをくわえて運び、ソファの隅やカーペットの下で食べることがあります。
これは「隠したい」という強い衝動の表れであり、飼い主としては驚く反面、自然な行動でもあります。
犬が餌を皿から出して食べる理由
②音や感触が気になる
- 金属製の皿の音がストレスに
- 床が硬くて落ち着かない
食器の材質や置かれている床の素材が気になって、犬が食べ物を皿から出して食べてしまうことがあります。
たとえば、金属製の皿がカチャカチャと鳴る音は、犬にとっては大きくて不快な場合があります。
床が滑りやすかったり、硬かったりするのも原因になります。
犬が餌を皿から出して食べる理由
③飼い主と一緒に食べたい
- 孤独感が理由になることも
- 信頼関係の表れともいえる
犬は群れで生活する動物なので、「一緒に食べる」ことに安心感を覚える子もいます。
お皿からわざわざ食べ物を出して、飼い主の近くで食べようとするのは、「そばにいたい」という気持ちのサインかもしれません。
これは不安や寂しさから来る行動でもあるため、過度に叱るのではなく、気持ちに寄り添うことが大切です。
犬が餌を皿から出して食べる理由
④他のペットを警戒している
- 多頭飼いで起こりやすい行動
- 食べ物の取り合い=リスクと認識
他の犬や猫などと一緒に暮らしている場合、「取られるかも…」という不安から、犬がフードを運んで離れた場所で食べることがあります。
これは「リソースガーディング(資源の守り)」と呼ばれる行動で、犬にとって食べ物は命を守る重要な資源。
特に後輩犬や気の強いペットがいるときに見られやすいです。
犬が餌を皿から出して食べる理由
⑤食事環境が合わない
- 落ち着かないと感じている
- 騒がしい環境では集中できない
人通りの多い廊下の近くや、テレビの音がうるさいリビングなど、犬が安心して食べられない場所では、フードを皿から出して安全な場所へ持っていこうとします。
これは「自分にとって安心な場所」を求めての行動。
食事の場の見直しで大きく改善することがあります。
餌を皿から出して食べる:犬の気持ちを考えた対策5選

上記の理由をふまえつつ、獣医師目線で実践できる対策を5つ紹介します。

愛犬の気持ちになって、工夫してみましょう!
餌を皿から出す時の対策
①隠し場所を用意する
- 少し隠れた場所で食べさせる
- 安心できるスペースを演出
愛犬の「隠したい」本能を満たすには、落ち着いた一角にフードスペースを作るのが効果的です。
例えば、ケージ内の静かな場所や、ブランケットの横など。
人の視線が届きにくく、騒がしさから遠い場所が理想です。
餌を皿から出す時の対策
②音や素材を変える
トラブル原因 | 対策アイテム | 効果 |
---|---|---|
金属の音が気になる | 陶器・プラスチック製の皿 | 静音でストレス軽減 |
床の感触が嫌 | シリコン製のマット | 食器が滑らず安定 |
食器が動いてしまう | 吸盤付きボウル | 安定性アップ |
犬の敏感な感覚を刺激しないようにするには、音の出ない素材や滑り止め付きの食器を使うのがポイントです。
餌を皿から出す時の対策
③飼い主がそばで見守ってみる
- 一緒に「安心して食べられる」環境を演出
- 目を合わせなくても、そばにいるだけで違う
犬は、そばに飼い主がいることで安心感を得られる子も多いです。
特に留守番が長い犬や、もともと甘えん坊な性格の犬にとっては、見守られながらの食事は安心材料になります。
忙しい日でも、食事中そばにいる時間を作ってみましょう。
餌を皿から出す時の対策
④多頭飼いの場合の工夫
- 一緒に食べない=安心できる
- 食べ終わったらすぐに片付ける
複数の犬が同時に食事をすると、無意識のうちに競争意識が芽生えることがあります。
それを避けるために、食事時間をずらしたり、食事スペースを完全に別々にして「自分のごはん」と認識できるようにすると、皿からの移動行動が落ち着く場合があります。
餌を皿から出す時の対策
⑤食事環境を落ち着ける
- 静かな場所で、適度に暗い環境を選ぶ
- 人やペットの往来が少ないところを確保
テレビの音、人の足音、ドアの開閉など、犬にとっての「ノイズ」は意外と多いもの。
犬によって嫌がる音はさまざまですが、本能的に嫌う音の特徴は「大きな音」「予想できない音」「普段耳にすることがない音」です。
落ち着いた場所での食事は、フードを運び出す行動の予防にもなります。
【Q&A】犬のご飯に関するよくある悩み
最後に、実際によくある飼い主さんの疑問をQ&A形式で解説していきます。
Q1:犬がご飯を運んで食べるのは変ですか?
A:いいえ、犬にとっては自然な行動です。
本能や安心感を得たい気持ちの表れなので、まずはその背景を理解することが大切です。
Q2:犬が餌をばらまいて食べるんです…
A:早食いや遊び食べの可能性があります。
食器の形状を変えたり、フードマットを使うと、ばらまきを防止しやすくなります。
Q3:犬がご飯を床に置かないと食べない理由は?
A:食器そのものが不快か、置かれた位置が落ち着かないのかもしれません。
皿の種類や置き場所を変えてみると改善することがあります。
Q4:犬が餌を口からこぼすことが増えて心配です。
A:噛みづらい・歯のトラブル・フードのサイズが合っていないなどの原因が考えられます。
一度、歯のチェックをしたり、粒の大きさを見直してみてください。
Q5:犬がお皿から食べないのはなぜ?
A:お皿の材質・匂い・形状に違和感を感じている可能性があります。
たとえば、金属製の皿の反射や音が怖いことも。陶器や木製など静かで自然な素材に変えると、食べやすくなる場合があります。
Q6:犬が餌皿をひっくり返すのはどうして?
A:不満・ストレス・遊びの延長などが原因なことが多いです。
ご飯の量が多すぎる、皿が軽すぎて動きやすい、または「もっとかまってほしい」というサインのことも。
滑り止め付きの皿や安定性のある陶器製などに変えると改善しやすいです。
まとめ:愛犬の気持ちを理解して、対策を考えよう
犬が餌をお皿から出して食べるのは、単なる「クセ」ではなく、本能や感情が背景にある行動です。
飼い主さんがその気持ちを理解し、環境を整えたり、見守ったりするだけで、落ち着いて食べられるようになることが多いです。
大切なのは「叱らず、寄り添う」こと。この記事を通して、愛犬の行動の意味を理解し、よりよい食事時間を作ってあげてくださいね。