
先住猫が、新入り猫のご飯を横取りしちゃう…

療法食を食べなくてはいけない子がいるのに、食いしん坊な子にその餌まで食べられてしまう…
多頭飼いの場合、ご飯の横取り問題の悩みは多いですよね。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
猫の餌横取り防止方法は?多頭飼いで多い悩みを徹底解説
餌の横取りは、猫の健康・体型・ストレスにも影響します。
どの猫にも安心・安全な食事時間を保つためには、原因を理解したうえで具体策を組み合わせることが大切です。
さっそく防止方法をみていきましょう!

一緒に学んでいきましょう!
猫の餌横取り防止方法
①食器・場所を分ける
「どこで・どのお皿で食べるか」を明確にして、猫同士が干渉しない食事環境を整えましょう。
- 食事場所を別の部屋にする、もしくは段差のある場所に分けることで、視線や匂いの干渉を減らせる
- 食器の種類や形も猫ごとに変えると、個別の“自分の場所”という意識が育ちやすくなる
- キャリーケースやケージを一時的に使い、仕切り付きのスペースで食事をさせるのも有効
仕切りを使って視界を遮ると、横取りの誘惑そのものを減らせます。家具や簡易パーテーションでもOKです。
猫の餌横取り防止方法
②時間をずらして与える
猫によって食べる速度やタイミングが異なるため、食事の時間そのものを調整してあげるのがコツです。
- ゆっくり食べる猫には静かな時間帯を選んで食事させる
- 早食い猫は先に与えて別の場所に誘導するなどして、横取りを防ぐ
- 食事中は飼い主が見守れるとベスト。見られない場合は他の対策も併用
時間をルーティン化して「順番がある」という習慣をつけることで、猫たちも学習してくれるようになります。
猫の餌横取り防止方法
③個体識別給餌器を使う
テクノロジーの力を活用することで、確実な給餌管理が可能になります。
製品の種類 | 特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
マイクロチップ式給餌器 | 登録された猫にだけ蓋が開く | 横取り完全シャットアウト |
タグ式給餌器 | 専用タグを首輪に装着して開閉 | 首輪がOKな猫向け |
タイマー式自動給餌器 | 時間設定で自動給餌 | 飼い主が不在でも安心 |
とくに療法食や制限食を与える必要がある猫には、誤食防止に絶大な効果があります。
導入前に獣医と相談し、安全性を確認しておきましょう。
猫の餌横取り防止方法
④満腹感を得やすい餌を選ぶ
十分な満腹感を得られず、他の猫のご飯を食べてしまうのであれば、食事の内容そのものにも目を向けてみましょう。
- 食物繊維や高たんぱくなフードは腹持ちが良く、間食や横取りを防ぎやすい
- ダイエットサポートや満腹感サポート系のフードも選択肢に入れる
- 一回の量を減らし、回数を増やして与える方法もおすすめ
特に療法食を与える場合は、獣医の指導のもとで選ぶことが大切です。
・食べられるものを探す、あさる
・ごはんを待つ
・飼い主さんを呼ぶ
・飼い主さんを見つめる
出典:ねこのきもち>猫がおなかが空いているときに見せる行動は?

わが家の猫も、カロリー的には十分な量でも満腹感が得られず、結果として食べてしまい肥満傾向だった時期がありました。フードを変更したことで、朝や夜に鳴くことがなくなりました。
多頭飼いで餌を横取りする理由:猫の気持ちで考えよう

今回は、結論である防止方法からお伝えしましたが、猫の気持ちになって「なぜその行動をするのか」を考えることはとても大切なことです。
ここからは、猫たちが「なぜ他の猫の餌を横取りしてしまうのか?」その理由について一緒に考えていきます。

猫の気持ちを知ることで、あなたの猫たちにあった方法が見つかるかもしれません。
まずは代表的な理由を一覧で確認しましょう。
理由 | 内容の概要 |
---|---|
① 食欲・スピードの差 | 早く食べ終わる猫が他の猫の餌を狙う |
② 縄張り意識・競争心 | “自分の方が上”と示す行動、餌を奪うことで立場を確認 |
③ フードの違いによる誘惑 | 匂いや味の違いで他の猫の餌が魅力的に映る |
④ 環境・配置が原因 | 餌場が近すぎる、見える場所にあるなどの物理的要因 |

それぞれの項目について、もう少し詳しく見ていきましょう。
猫が餌を横取りする理由
①食欲・スピードの差
- 食べるのが早い猫は、食後に他の餌に目が向きやすい
- 空腹感や食への不安が強いと、より早食い傾向になる
- 「自分だけ十分に食べられないかもしれない」という本能的な不安が行動に表れる
<対策例>
早食い防止の凸凹食器や、時間をずらしての給餌が有効です。また、満腹感を得やすいフードに変えるのも有効です。
猫が餌を横取りする理由
②縄張り意識・競争心
- 猫は単独行動が基本で、餌も“自分の縄張りの一部”と考える傾向
- 他猫がいると「奪われるかも」と不安になり、先回りして奪う行動に出ることも
- 餌の場所が近すぎると、より“競争モード”に入りやすい
<対策例>
各猫にとって安心できる“自分だけの食事空間”を作ること。
別室、仕切り、キャリー内など、猫の性格に合ったスペース作りを心がけましょう。
猫が餌を横取りする理由
③ フードの違いによる誘惑
- 他猫の餌が「特別な匂い」「魅力的な食感」だと、自然とそちらに惹かれてしまう
- 特に療法食やウェットフードなどは、香りが強いため狙われやすい
- 猫同士で好みが違う場合、それぞれが「相手のもの」を欲しがることも
<対策例>
個体識別給餌器を使って、決められた猫しか食べられないようにするのが一番確実。
タグ式やマイクロチップ対応の機種が効果的です。
猫が餌を横取りする理由
④環境・配置が原因
- 餌場が並んでいる、または見える位置にあることで誘惑が強くなる
- 騒がしい・落ち着かない場所だと、猫が急いで食べようとして横取りも発生しやすい
- 複数の猫が互いの動きを常に意識できる環境は、緊張を生みやすい
<対策例>
視線を遮るレイアウト、距離を取った配置、家具の陰に餌場を作るなど、物理的な工夫で“他猫の存在を意識しない空間”を作ってあげましょう。
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【Q&A】猫の多頭飼いのご飯に関する悩み

最後に、実際によくある飼い主さんの疑問をQ&A形式で解説していきます。
Q1:子猫が先住猫の餌を食べる理由は?
A:年齢に合っていない餌を食べるのは栄養面で問題が出る可能性があります。
子猫には子猫用、成猫には成猫用と分けて与えましょう。個体識別給餌器や時間差での給餌も有効です。
Q2:猫の多頭飼いで置き餌はしても大丈夫?
A:置き餌は横取りのリスクが高くなります。
とくに体調管理や食事制限が必要な猫がいる場合は、置き餌よりも管理された時間給餌が安全です。
Q3:猫の多頭飼いで餌横取り防止マイクロチップ給餌器の効果は?
A:非常に効果があります。登録した猫以外には給餌器が開かないため、療法食の誤食防止や、食べ過ぎ防止に最適です。
ただし、1回量が多いと結果他の猫たちが食べてしまう可能性があるため、その子の1食分の量は考えてあげる必要があります。
費用はかかりますが、特に多頭飼いでは大きな安心材料になります。
まとめ:猫の多頭飼いのご飯対策を考えてあげよう
餌の横取りを防ぐには、「食器・場所を分ける」「時間をずらす」「個体識別給餌器を活用する」「満腹感を得やすい餌を選ぶ」この4つが柱になります。
なぜ横取りが起きるか(食べる速度・縄張り意識・好み・環境配置)を理解して、まずは観察・記録から始めてみましょう。
小さな改善を重ねながら、猫それぞれが安心してご飯を楽しめる環境を整えていきましょう。