
猫の毛玉がフェルトみたいに硬くなって、中々取れない…

ほぐそうとすると猫が嫌がるから、割とそのままにしちゃってる。
お手入れに困っている飼い主さんは多いですよね。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
猫の毛玉がフェルト状になる原因は?ほぐし方と予防策
猫の毛がフェルト状に固まってしまうのは、単なるブラッシング不足だけではありません。
環境や体質、年齢など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。
ここでは、その主な原因を詳しく解説します。

一緒に勉強していきましょう!
毛玉がフェルト状になる原因
①毛の摩擦と乾燥
- 寝転んだり歩き回ったりする際の摩擦
- エアコン使用による室内の乾燥
猫の毛は細く繊細なため、ちょっとした摩擦でも絡まりやすくなります。
特に空気が乾燥している冬場やエアコンの効いた部屋では、毛の表面がパサついて静電気も起きやすくなり、毛玉の原因になります。
毛玉がフェルト状になる原因
②ブラッシング不足
- 換毛期に抜け毛が増加する
- 定期的なケアがされていない
ブラッシングを怠ると、抜けた毛が他の毛と絡まり、そのままフェルト状に固まってしまいます。

実際に頑固な毛玉に悩まされて、受診してくる飼い主さんは多いですね。
毛玉がフェルト状になる原因
③猫種・体質の影響
- 長毛種は毛玉ができやすい
- 柔らかく細い毛、静電気体質の猫も注意
長毛種は、被毛が長い猫の種類のことをいいます。代表例として、ペルシャ、ノルウェージャン・フォレスト・キャット、メインクーン、ラグドール、スコティッシュ・フォールド、サイベリアン、ソマリなどの品種です。

柔らかく、ふわふわとした毛を持つ猫は特に毛玉ができやすく、毎日のケアが重要です。
毛玉がフェルト状になる原因
④肥満や加齢による動きの低下
- 自分でグルーミングできる範囲が狭くなる
- 毛玉が脇・おしり・背中などに集中
年を取った猫や太り気味の猫は、自分で毛づくろいできる範囲が限られてしまいます。
すると、届かない部分の毛が放置され、気づいたときにはガチガチに固まってしまっていることもあります。
毛玉がフェルト状になる原因
⑤皮膚疾患による毛の異常
- 皮膚炎や脂漏症、真菌感染などで毛質が変化
- フケ・ベタつき・脱毛で毛が絡まりやすくなる
皮膚疾患があると、毛の表面に異常が起きて滑りが悪くなり、毛がまとまりやすくなります。
特に皮脂が多くなる脂漏症や、フケが大量に出る皮膚炎などは、毛玉の原因となりやすいです。
同じ場所に繰り返し毛玉ができる場合は、皮膚の病気が隠れている可能性もあるため、早めに獣医師の診察を受けましょう。

病院では、頑固な毛玉はバリカンで除去&皮膚疾患がないかの診察を合わせて行っています。
猫の毛玉がフェルト状になる悩み|ほぐし方と予防策

固まった毛玉は無理に引っ張ったり切ったりせず、猫の皮膚を傷つけないよう丁寧に対処することが大切です。
【手順】猫のフェルト状の毛玉のほぐし方
フェルト化した毛玉は、焦らずステップごとに丁寧に取り除きましょう。

無理に引っ張ると皮膚トラブルの原因にもなるため、以下の手順を守りながら少しずつケアしていきましょう。
Step1:毛玉をスプレーやぬるま湯で軽く湿らせる
- 毛玉ほぐし用のスプレーや、ぬるま湯を霧吹きで吹きかけて湿らせます。
- 乾いたまま無理にとかすと、摩擦や静電気で毛がさらに絡みます。
毛玉が密着している部分には、保湿効果のある専用ローションもおすすめです。
Step2:細かい目のコームで少しずつほぐす
- 目の細かいコーム(ノミ取り用やスリッカーブラシなど)を使い、毛の端から少しずつとかします。
- 一気にやらず、1日10分ほどを目安に数日に分けて取り組みましょう。
引っかかる部分は無理に引かず、スプレーで再度湿らせると滑りがよくなります。
Step3:猫の姿勢を安定させる準備をする
- 滑り止めマットを敷いて、猫が滑らず安心できる姿勢を保ちます。
- グルーミング用の手袋を使えば、猫の体をやさしく支えながら作業できます。
押さえつけすぎず、「包み込むように」サポートするのがコツです。
Step4:猫が嫌がる前に切り上げて褒める
- ケアは5〜10分以内が目安。猫の集中力が切れる前に終わらせましょう。
- 終わったら「よくがんばったね」と声をかけて、おやつをあげるのも効果的です。
嫌な記憶を残さないことで、次回以降のケアがしやすくなります。
【予防策】猫のフェルト状の毛玉の予防
一度ほぐしても、生活習慣が変わらなければまた毛玉はできます。
以下の習慣を取り入れることで、毛玉を予防しやすくなります。
① ブラッシングの頻度とタイミングを見直す
- 短毛種でも週2〜3回、長毛種は毎日が理想
- 換毛期は1日2回に増やすのも◎
猫が嫌がらないよう、おやつやスキンシップとセットにして習慣化すると、毛玉予防だけでなく信頼関係も深まります。
② 部屋の湿度&被毛の保湿で静電気対策
状況 | 推奨湿度 | おすすめ対策 |
---|---|---|
冬場・エアコン使用時 | 50〜60% | 加湿器・濡れタオル・保湿スプレー |
乾燥肌の猫 | 約55%前後 | 被毛用保湿スプレー・オイルミスト |
乾燥は毛の絡まりや静電気の原因になります。
特に暖房を使う季節は湿度のチェックを忘れずに。保湿スプレーはブラッシング前に使うとより効果的です。
③ 食事から毛の健康をサポート
- 良質なたんぱく質:健康な被毛の再生に不可欠
- オメガ3・6脂肪酸:皮膚のバリア機能と毛艶をキープ
栄養バランスが整うと、毛が丈夫になり毛玉ができにくくなります。

獣医師監修のフードや、毛並み用サプリの導入も検討してみてください。
【Q&A】猫のフェルト状の毛玉に関するよくある悩み
最後に、実際によくある飼い主さんの疑問をQ&A形式で解説していきます。
Q1:猫の毛玉がフェルト状になっても放置して大丈夫?
A:放置はNGです。フェルト状の毛玉は皮膚を引っ張り続け、痛みや炎症の原因になります。
ひどい場合は皮膚病のリスクもあるため、早めの対応が大切です。
Q2:猫のフェルト状の毛玉はバリカンを使ってもいい?
A:無理に自宅でバリカンを使うのは危険です。
皮膚を傷つける恐れがあるため、フェルト状に固まっている場合は動物病院やトリマーに相談しましょう。
Q3:猫のフェルト状の毛玉は病院で見てもらえる?
A:もちろん可能です。特に広範囲にわたる毛玉や、皮膚の赤み・ただれが見られる場合は、動物病院での診察をおすすめします。
まとめ:猫の毛玉は日々のケアが大切
猫の毛玉がフェルト状になる主な原因は「摩擦・乾燥」「ブラッシング不足」「体質や年齢変化」など、日常に潜むささいな要因が積み重なったものです。
ほぐし方を工夫しながら、日々のブラッシング、湿度管理、栄養バランスを見直すことで、毛玉の再発を防ぐことができます。
愛猫が快適に過ごせるよう、今日からできるケアをぜひ取り入れてみてくださいね。