
うちの子、ごはんをあまり食べないから、ふりかけを使ってるんだけど…これって毎日使っても大丈夫かな?

猫用って書いてあるし、市販のなら安心?
猫用ふりかけは手軽で便利なアイテムですが、不安になる気持ちも分かります。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
猫用ふりかけの意外なデメリット|獣医師目線の注意点
「ごはんの食いつきが悪い…」そんな時に便利なのが猫用ふりかけ。
でも、ふりかけの使い方によっては、猫の健康に思わぬ影響が出ることもあります。以下の5点を特に意識しましょう。

一緒に勉強していきましょう!
猫用ふりかけのデメリット
①添加物が多い製品もある
保存性や風味を高めるため、着色料・香料・保存料などが含まれている商品もあります。
これらは猫の肝臓・腎臓に負担をかける可能性があり、日常的な使用には注意が必要です。
特に「香りが強すぎる商品」には化学的な香料が使われていることが多く、成分表で確認しましょう。
猫用ふりかけのデメリット
②塩分やリンの含有量に注意
人間用のふりかけと同様に、塩分が多い猫用ふりかけも存在します。
猫にとって過剰なナトリウムやリンの摂取は、腎臓や心臓に負担をかけ、慢性腎臓病や高血圧のリスクを高めます。
猫用ふりかけのデメリット
③食いつき優先で栄養バランスが崩れる
ふりかけだけに頼っていると、肝心の「総合栄養食」が疎かになります。
ふりかけはおやつや補助食品の位置づけです。1日の摂取量はフード全体の5〜10%以内が理想です。
猫用ふりかけのデメリット
④慢性的な偏食につながる
「ふりかけがないと食べない」という状態になると、将来的に療法食やフードの切り替えが難しくなる可能性があります。
一時的な工夫としての使用にとどめ、猫が本来のフードにも慣れるように調整することが大切です。
猫用ふりかけのデメリット
⑤療法食との相性が悪いことも
腎臓病・尿路結石・アレルギーなど、特別なフード(療法食)を食べている猫にはふりかけが合わないことがあります。
一部の成分が療法食のバランスを崩してしまうことがあるため、必ず獣医師に相談してから使いましょう。
猫用ふりかけのメリットと正しい役割

ふりかけはデメリットばかりではなく、使い方次第で猫の健康や生活にしっかり役立つアイテムです。
ここでは、ふりかけのメリットと適切な使い方の方向性を紹介します。
猫用ふりかけのメリット
①食欲がないときの“後押し”
一時的な食欲低下や環境の変化によって、ごはんを食べにくくなる猫は少なくありません。
そんなとき、ふりかけの香りや風味が「食事のきっかけ」になることがあります。
特に、引っ越し後や新しいフードへの切り替え時など、猫が不安を感じている場面で食欲を促すのに有効です。
猫用ふりかけのメリット
②投薬補助にも使える
薬を粉にしてフードに混ぜても、猫が薬のにおいに敏感で食べてくれないことはよくあります。
ふりかけを上からかけることで、薬の味や匂いをカモフラージュでき、スムーズな投薬が期待できます。
ストレスを最小限に抑えて薬を飲ませられる方法の一つとして、多くの飼い主さんが活用しています。

僕も昔、薬を飲んでいたときにお世話になったよ!
猫用ふりかけのメリット
③栄養補助の商品もある
最近では、ただの嗜好品ではなく、健康維持をサポートする栄養機能付きふりかけも増えています。
- グルコサミン・コンドロイチン配合で関節サポート
- 食物繊維やオリゴ糖で毛玉ケア
- タウリンやオメガ脂肪酸で目や皮膚の健康維持
といった目的別の設計がされており、通常のフードでは補いにくい部分をプラスでケアできるのが特徴です。
ふりかけを「嗜好性アップ」だけでなく、一時的な食欲支援・投薬補助・健康サポートといった目的で使えば、猫のQOL(生活の質)を高める役割を果たしてくれます。
猫用ふりかけの安全な選び方
ふりかけを「健康サポート」に使うには、選び方がとても重要です。
猫用ふりかけの成分表示をチェックする
項目 | 見るべきポイント |
---|---|
原材料 | 肉や魚が主成分か(副産物や不明成分が少ないか) |
添加物 | 香料・保存料・着色料の有無を確認 |
栄養素 | リン・ナトリウム含有量が低めかどうか |
「無添加」「国産」「天然素材」などの表記があっても、必ず裏面をチェックしましょう。
猫用ふりかけは低リン・低ナトリウムを選ぶ
腎臓への負担を軽減するためには、塩分(ナトリウム)とリンの含有量が少ないものを選ぶことが重要です。
腎臓病ではリンやナトリウムなどの電解質の排泄能力が低下するので、多飲多尿や高血圧などになりやすいとされています。特に、食事に含まれるリンの低減は、延命効果があることが複数の論文で発表されており、食事のリンやナトリウムの低減により、腎臓病の進行が抑えられることが期待できます。
特にシニア猫や、腎臓ケアが必要な猫には欠かせない視点です。
猫用ふりかけの注意点とふりかけ以外の食欲改善対策
ふりかけは便利なアイテムですが、使い方を間違えると健康リスクにつながることもあります。
ここでは、正しい使い方のポイントと、ふりかけ以外でできる食欲アップの工夫をまとめて解説します。
猫用ふりかけの使い方
ふりかけは毎日・毎回使うものではなく、週2〜3回程度の使用が理想です。
1回の使用量は小さじ1/4〜1/2程度で十分。フード全体が見えなくなるほどかけるのは避けましょう。
また、風味のバリエーションを変えることで、猫の“飽き”を防ぐことができます。
ただし、あまりにも強い香りや味に慣れすぎると、フードだけでは食べなくなる可能性があるので注意が必要です。
猫用ふりかけの注意点
ふりかけがないとまったく食べなくなる状態は、偏食リスクのサインです。
理想は「ふりかけがあると嬉しい」程度にとどめること。

そのためには、ふりかけを使わない日をあえて作ることが有効です。
食事への依存度をコントロールし、主食の味そのものに慣れさせる時間を設けましょう。
猫用ふりかけ以外の食欲改善対策
ふりかけに頼らなくても、猫の食欲を刺激できる方法はたくさんあります。
日常のちょっとした工夫で、食事環境を改善しましょう。
ウェットフードを混ぜて香りと食感をプラス
ドライフードに少量のウェットフードを加えることで、香りが強くなり食欲を引き出す効果があります。
さらに水分も一緒に摂れるため、脱水防止にも役立ちます。
初めての組み合わせでは、猫の好みに合わせてチキン系・魚系など数種類を試してみると良いでしょう。
フードを温めて香りを立たせる
ドライフードを電子レンジで5秒ほど温めるだけで、香りが立ち食欲が刺激されます。
猫は嗅覚が敏感なので、温度による香りの変化は非常に効果的です。
ただし、熱くしすぎるとやけどや栄養素の損失につながるため、人肌程度の温かさにとどめましょう。
まとめ:猫用ふりかけは「賢く使えば心強い味方」
猫用ふりかけは、食欲が落ちたときや投薬時など、飼い主と猫の生活を助けてくれる便利なアイテムです。
大切なのは、ふりかけを「おいしさの+α」や「健康サポートのひと工夫」として使い、猫の本来の食事をしっかり支えてあげること。
愛猫の健康と幸せのために、今日から“ふりかけの付き合い方”を見直してみてくださいね。