
「うちの子、シーバしか食べないの…。このままで健康に悪影響ないかな?

「他のフードに変えようとしても、一口も食べないのよ。どうしたらいいの?
シーバやチュールに関しては、同じ悩みを抱える飼い主さんが沢山います。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
猫がシーバしか食べない問題|偏食の原因とフード切り替え術
「とりあえず食べてくれるから」と与え続けているうちに、他のフードを完全に拒否するようになっていませんか?
まずはその原因とリスクを正しく理解しましょう。

一緒に勉強していきましょう!
猫がシーバしか食べない原因
①味や食感の中毒性が高い
シーバは非常に嗜好性の高いフードとして知られています。
香り・味・食感のすべてが猫の“食べたい”欲求を刺激する設計になっており、一度好きになると他のフードを受け入れにくくなります。
これはお菓子しか食べたがらない子どものようなもので、自然な反応ですが、健康上の注意が必要です。
猫がシーバしか食べない原因
②トッピング癖がついている
日常的に「シーバを少し混ぜて」与えていた場合、猫の中で「シーバ=食事の条件」として記憶されることがあります。
これは条件反射に近い行動で、トッピングがないと食べない“依存状態”になってしまうのです。
徐々に量を減らすなど、習慣のリセットが効果的です。
猫がシーバしか食べない原因
③身体や口内に異常がある可能性
シーバは粒が小さく、歯や口の痛みがある猫でも食べやすいのが特徴です。
そのため、偏食の裏に「歯周病」「口内炎」「消化不良」などの不調が隠れていることもあります。
何か、食事の変化が起きた時は動物病院での健康チェックを行いましょう。
猫にとってシーバは体に悪い?考えられるリスク
一見“元気そう”に見えても、偏食による栄養バランスの乱れや今後の治療対応の困難さなど、見えないリスクは多くあります。
シーバの原材料から考えるリスク

では、シーバの原材料を詳しく見ていきましょう。
原材料 肉類(チキンミール、牛・羊副産物、チキンエキス、家禽ミール、ビーフエキス等)、穀類(とうもろこし、米、小麦等)、油脂類、酵母、ビートパルプ、魚介類(まぐろエキス、ずわいがにエキス、かつおエキス、サーモンエキス、えびエキス、ほたてエキス、白身魚エキス等)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、D3、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸)、ミネラル類(Ca、Cl、Cu、Fe、I、K、Mn、Na、Se、Zn)、アミノ酸類(タウリン)、着色料(カラメル、青2、赤102、黄4)、酸化防止剤(BHA、BHT、クエン酸) 保証成分 タンパク質:30.0%以上、脂質:17.0%以上、粗繊維:5.0%以下、灰分:10.0%以下、水分:12.0%以下
問題視されやすい原材料
下記は、よくペットフードで問題視される原材料の一覧と、問題点をまとめたものです。
原材料 | 問題点・懸念 |
---|---|
肉類(チキンミール、牛・羊副産物など) | 「副産物」は内臓・骨などで、品質や部位が明示されないためアレルギー源や栄養ムラの原因になる可能性あり |
穀類(とうもろこし、米、小麦) | 猫は本来肉食動物のため、炭水化物の消化が苦手。穀類メインだと消化器に負担がかかる猫も |
油脂類 | 酸化によって下痢や皮膚トラブルの原因になるケースあり。保存状態や添加物との兼ね合いも重要 |
着色料(カラメル、青2、赤102、黄4) | 猫にとって不要な成分。一部は発がん性リスクを指摘されたものもあり、長期摂取には注意が必要 |
酸化防止剤(BHA、BHT) | 発がん性が懸念され、ペット業界でも使用見直しの動きあり。ナチュラル志向のフードでは使用されていない |

よく問題視される原材料ですが、こうした原材料は、シーバに限らず市販のペットフードの多くに含まれている一般的な成分です。
日本ではペットフード安全法により、添加物の使用量や成分の配合には基準が設けられており、それを上回るものは販売できない仕組みになっています。
しかし、「一度に大量に摂取する」もしくは「長期間にわたって同じフードを与え続ける」ことで、過剰摂取になるリスクはゼロではありません。
そのため、同じフードを長期的に続けるのではなく、愛猫の年齢や、病気に合わせた栄養のバランスや原材料を見直したフードローテーションが推奨されます。
シーバのカロリーと肥満のリスク
カロリー 405kcal/100g
出典:株式会社チャーム>シーバ デュオ 贅沢シーフード味セレクション 200g(20g×10袋)
多くのペットフードでは、成猫用のドライフードのカロリーが350〜450 kcal/100 g前後の範囲で設計されています。
シーバのカロリーも平均値内ではありますが、どんなキャットフードでも「食べすぎ」になると、カロリーオーバーになります。

肥満傾向の猫は、意外と多いです。

僕も、食べ過ぎで「まるまる」だった時があるよ。
特に運動量の少ない室内飼いの猫や高齢猫では、摂取したカロリーを消費しきれず、肥満・糖尿病・脂肪肝などの生活習慣病リスクが高まります。
「シーバなら食べてくれるから」と安心して多めに与えてしまうのは、かえって健康を損なう原因になるかもしれないのです。
偏食猫は将来の療法食切り替えが困難に
腎臓病や尿路疾患などの療法食は、香りや味が薄く、偏食のある猫はまったく受け付けないケースが多くあります。
若いうちから複数のフードに慣れさせておくことで、将来の健康管理がスムーズになります。
猫のシーバの魅力と人気の理由
シーバは嗜好性の高さで知られ、多くの猫が「夢中になるごはん」として愛されています。
多彩なラインナップや年齢に応じた設計もあり、選ばれる理由がいくつもあります。

「シーバしか食べない」状態は望ましくないですが、シーバには沢山の魅力があります!
シーバの嗜好性はトップクラス
シーバは、香り・食感・味において猫の本能を刺激するように設計されており、「好き嫌いが多い子でも食べてくれる」と評価されています。
カリカリの外側とクリーミーな中身の2層構造(デュオシリーズ)など、味覚と食感の両面で猫の満足度が高いのが特徴です。

僕も、シーバ大好き!
年齢別・目的別で選べる豊富なラインナップ
シーバは「おやつ」から「総合栄養食」まで、幅広い目的に対応した商品を展開しています。
ドライタイプ・ウェットタイプの両方があり、猫の年齢や好みに合わせて選べるのが魅力です。
- 総合栄養食からおやつまでラインナップが豊富
- ドライタイプ(例:デュオ)もウェットタイプ(例:リッチごはん・とろ〜りメルティ)もある
- 子猫用からシニア猫用まで、ライフステージに対応した商品も展開
- トッピング感覚で使えるものや、食欲不振時のサポートにも便利
このように、猫の年齢や状態に合わせて柔軟に選べるのが、シーバの大きな特徴です。
食べない子の“きっかけ作り”としても
病み上がりの猫や食欲が落ちた高齢猫など、「とにかく何か食べてほしい」時の第一歩として、シーバは非常に有効な選択肢です。
猫がシーバしか食べない|フード切り替え術7選

シーバしか食べない猫に他のフードを受け入れてもらうには、猫の性格や嗜好に合わせた工夫と、飼い主側の焦らない姿勢が重要です。

シーバしか食べない状態になってしまうと、病気になった時の療法食への切り替えが難しくなるケースが多いです。
そうなると大変なので、シーバは「ご褒美食」にしたり、他のフードと「併用」出来るとリスクが減ります。
猫がシーバしか食べない時の対策
①徐々に混ぜて慣らす
いきなりフードを変えると、ほとんどの猫が拒絶します。
まずは現在のフード(シーバ)に1割ほど他のフードを混ぜて様子を見ましょう。
徐々に混ぜる割合を増やしていき、1~2週間かけて切り替えるのが理想です。
猫がシーバしか食べない時の対策
②食感や匂いの似ているフードを選ぶ
シーバに近いセミモイスト(柔らかめ)で香りの強いフードを選ぶことで、違和感なく切り替えやすくなります。
香料や人工添加物が少なく、動物性たんぱくが主原料のものが理想です。
猫がシーバしか食べない時の対策
③トッピングは徐々に減らす
どうしてもシーバがないと食べない猫には、最初は「トッピングとして乗せる」方法から始めてみてください。
徐々にシーバの量を減らし、新しいフードの匂いや味に慣れさせていくステップが有効です。
猫がシーバしか食べない時の対策
④空腹時間を活用する
食欲が強まる時間帯(たとえば朝など)に、新しいフードを出すことで、受け入れやすくなることがあります。
ただし、シニア猫や病気持ちの猫には無理をさせず、獣医師の指示に従ってください。
猫がシーバしか食べない時の対策
⑤無理に切り替えようとしない
猫は非常に繊細な動物です。
急激な変化は強いストレスを与え、逆に拒否感を強めてしまいます。
フード切り替えは2週間以上かけて行うのが目安です。
猫がシーバしか食べない時の対策
⑥健康状態を定期的にチェックする
「ただの偏食」と思っていたら、実は歯のトラブルが原因だったというケースも。
切り替え中に食欲不振が続くようなら、必ず動物病院でのチェックを受けましょう。
猫がシーバしか食べない時の対策
⑦飼い主が焦らない
飼い主が不安になると、その雰囲気は猫にも伝わってしまいます。
「どうせ食べない」とあきらめず、猫のペースを尊重する気持ちで取り組むことが、最終的な成功に繋がります。
まとめ:猫が偏食にならない食事管理を目指そう
猫がシーバしか食べないのは珍しいことではなく、多くの飼い主が悩んでいる問題です。
しかし、嗜好性や習慣に起因する偏食は、正しい方法と根気があれば改善できます。
大切なのは、猫の体調を第一に考えつつ、少しずつ選択肢を増やしていくこと。
健康で長生きしてもらうために、今日から少しずつ取り組んでみてください。