
うちの猫の顎に黒いカスが付いてるんだけど…これって汚れ?それとも病気?

取れそうで中々取れない…
それは猫特有の皮膚トラブルですね。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
猫の顎の黒いカスはニキビ?5つの原因と安全な取り方
猫の顎にできる黒いカスは「猫ニキビ」が原因であるケースが大半です。
見た目はただの汚れに見えますが、実際には皮脂の詰まりや細菌の繁殖によって生じる皮膚炎の一種です。
まずは、猫ニキビの代表的な原因を5つに分けて紹介します。

一緒に学んでいきましょう!
猫の顎の黒いカス①皮脂の分泌が多い
- 顎には皮脂腺が集中している
- 皮脂が過剰に分泌されると毛穴が詰まりやすい
- 固まった皮脂(角栓)が黒いカスの正体になることも
皮脂の分泌が多い体質の猫は、顎ニキビが繰り返し出やすい傾向があります。
特に短毛種や若い猫に多く見られます。
猫の顎の黒いカス②食器の汚れや材質
- プラスチック製食器は傷に汚れや菌が溜まりやすい
- 食べかすや水分が残ると毛穴を塞ぎやすい
- 陶器やステンレス製の食器は清潔を保ちやすい
食器の材質や管理は猫ニキビの発生に大きく関わります。
洗いやすい食器に変えるだけで改善することも珍しくありません。
猫の顎の黒いカス③グルーミング不足
- 顎は猫が自分で舐めづらい部位
- 高齢猫や太った猫は特にケアが難しい
- 皮脂や汚れが溜まりやすく、黒いカスの原因になる
グルーミング(英: grooming)または身繕い(みづくろい)[1]とは、動物が体の衛生や機能維持などを目的として行う行動である。
出典:Wikipedia>グルーミング
猫は本来、グルーミングで体を清潔に保ちますが、顎は届きにくいため汚れが残りやすい場所です。
そのため、飼い主が定期的にサポートしてあげることが猫ニキビ予防につながります。
猫の顎の黒いカス④ストレスや体調不良
ストレスや免疫力低下は皮膚バリア機能を弱め、細菌が繁殖しやすくなります。
- 引っ越しなどの環境変化
- 緊張感や寂しさ、不安など
- 食生活の乱れ

わが家の猫は、私たちが旅行で不在の期間があると、顎ニキビが増える傾向がありました。
猫の顎の黒いカス⑤細菌や真菌の繁殖
- 毛穴に皮脂や汚れが詰まると菌が増えやすい
- 細菌や真菌が繁殖すると炎症を起こす
- 赤み・腫れ・膿を伴う場合は悪化のサイン
皮脂や汚れが毛穴に溜まったまま放置されると、細菌や真菌が増殖して炎症を引き起こします。
軽度であれば清潔を保つことで自然に改善することもありますが、赤みや腫れ、膿を伴うようになったら悪化のサインです。
\猫ニキビの詳しい記事はこちら/

こちらの記事では、受診目安・治し方と正しい拭き方・やってはいけないNGケアについて解説してます!
猫の顎の黒いカスの安全な取り方・受診目安

顎にできた黒いカスは「猫ニキビ」であることが多いですが、指や爪で無理に取ると悪化する恐れがあります。
ここでは家庭でできる基本的なケアを整理して紹介します。
猫の顎の黒いカスの取り方
①蒸しタオルで優しく拭く
- 蒸しタオルを顎に当てて毛穴を開かせる
- 固まった皮脂をふやかして無理なく拭き取れる
- 力を入れすぎず、軽く押さえるように行う
猫の顎の黒いカスの取り方
②ペット用洗浄剤やシャンプーを使用
- 動物病院でも推奨されるケア方法
- 必ず猫用の低刺激タイプを使用する
- 週1回程度を目安に、顎周りを清潔に保つ
猫の顎の黒いカスの取り方
③食器や生活環境を見直す
- 陶器やステンレスの食器に替えると再発予防に効果的
- 食後に口周りを軽く拭いてあげるのも有効
- ストレスや体調不良も悪化の要因になるため生活習慣も重要
猫ニキビ:動物病院に相談が必要なケース
- 赤みや腫れ、膿を伴っている
- 繰り返し再発する、かゆがっている
- 自己ケアでは改善が見られない
自己判断で無理に取り除こうとせず、基本は「清潔に保ちつつ、悪化すれば受診」という姿勢が大切です。
【Q&A】猫の顎の黒いカスに関するよくある悩み

最後に、実際によくある飼い主さんの疑問をQ&A形式で解説していきます。
Q1:猫の顎ニキビは歯ブラシで取ってもいい?
A:歯ブラシでゴシゴシこするのはNGです。皮膚を傷つけて悪化する可能性があります。
蒸しタオルで優しく拭いた後、必要に応じてペット用洗浄剤を使うのが安全です。
Q2:猫の顎ニキビは食器を変えると改善する?
A:プラスチック食器は傷に菌が溜まりやすく、顎ニキビの原因になるため、改善の見込みはあります。
陶器やステンレスに替えて、毎日清潔に保つことで改善するケースは多いです。
Q3:猫の顎ニキビが取れないときはどうすればいい?
A:無理に取ろうとせず、病院で相談してください。
膿を伴うケースでは抗菌薬が必要になることもあります。取れない=重度のサインである可能性があります。
Q4:猫の顎ニキビにワセリンを塗っても大丈夫?
A:軽度の場合は使用しても問題ないですが、皮膚状態が悪化傾向・出血・ただれや腫れが酷い場合の自己判断の使用はおすすめできません。
動物病院で診察・適切な処置や処方をされた方が安全でしょう。
まとめ:猫の顎ニキビは優しいケアが大切
猫の顎にできる黒いカスは、多くの場合「猫ニキビ」と呼ばれる皮膚トラブルです。
皮脂の過剰分泌や食器の汚れなど原因を理解し、無理に取らず安全にケアすることが大切です。
日常の清潔管理と生活習慣の改善で再発を防ぎつつ、症状が悪化したら早めに獣医師に相談するのが安心です。
顎ニキビは軽く見られがちですが、正しい対処で猫の快適さと健康を守ることができます。