
さっき目を離したすきに猫が輪ゴムを食べちゃったかも…。

今のところ大丈夫そうだけど、何をチェックすればいい?
輪ゴムも猫の誤飲で多いです。

猫が輪ゴムを誤飲したとき、焦ってしまうのは当然です。
今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
猫が輪ゴムを食べた後のチェックポイント5選|対処ガイド
猫が輪ゴムを飲み込んでしまった直後は、パニックになりがちですが、まずは落ち着いて観察することが大切です。
見た目に元気そうでも、体内で異変が起きていることもあるため、以下の5つのポイントを順に確認していきましょう。

一緒に学んでいきましょう!
ポイント①嘔吐の有無を確認
- 繰り返し吐いているかどうか
- 吐いたものに輪ゴムの断片が含まれていないか
- 嘔吐後、ぐったりしていないか
1回だけの嘔吐で元気がある場合は経過観察で済むこともありますが、何度も吐く・ぐったりする場合は、腸閉塞などの内臓に異常が起きている可能性があります。
輪ゴムの一部でも吐き出していないか確認することで、体内に残っているかの判断材料にもなります。
ポイント②食欲の変化がないか
- ご飯をいつも通り食べているか
- 食べてもすぐ吐いていないか
- 食事に全く興味を示さない様子がないか
食欲は猫の体調を知るうえで非常に重要なサインです。
特に誤飲後24時間以内の食欲の変化は、体内で異常が進行している可能性を示します。
食欲が落ちている場合は、早めの判断が求められます。
ポイント③元気・行動の変化
- いつもより動きが鈍い、寝てばかりいる
- トイレの回数が明らかに少ない
- 飼い主への反応が薄い、遊びたがらない
誤飲によってお腹に違和感や痛みがあると、猫はじっとして動かなくなることがよくあります。
行動の変化は些細なものであっても、異常のサインであることがあるため、普段との違いを注意深く観察しましょう。
ポイント④呼吸や鳴き声に異常がないか
- 息が荒くないか、呼吸音がいつもと違わないか
- 咳き込むようなしぐさをしていないか
- 鳴き声がかすれる、声が出にくくなっていないか
輪ゴムが気道に引っかかっている場合、命に関わるリスクがあります。
少しでも呼吸に異変を感じたら、ためらわずにすぐに病院へ連れていくべきです。
ポイント⑤お腹を触ったときの反応を見る
- 優しく触っただけで嫌がる、逃げる、鳴く
- お腹がいつもより張っている、緊張している
- 横になるのを嫌がる、丸まらずに寝ている
猫は不快感がある部位を触られるのを極端に嫌がります。
お腹を軽く触ってみて、いつもと違う反応がある場合は消化器に異常が出ている可能性があります。
痛みを感じていると、独特な姿勢でじっとしていることもあります。
猫が輪ゴムや他の物を食べた時の対処ガイド

愛猫の体調に異常が見られないからといって、完全に安心するのは危険です。
誤飲のリスクを正しく理解したうえで、慎重に行動することが求められます。
誤飲の対処①吐かせない・飲ませない
- 指を口に入れて吐かせようとしない
- 水やご飯をすぐに与えない
- 嘔吐を促す行為は一切控える
人間と同じように「吐けば楽になるかも」と考えがちですが、猫の場合は無理な嘔吐は逆効果です。
異物が食道や気道に詰まる、腸に傷がつくなど、状態を悪化させてしまうリスクがあるため、無理に吐かせる行動はNGです。
誤飲の対処②経過観察の判断
- 食欲・元気・排便などが普段通りである
- 呼吸や行動に異常が見られない
- 吐き気や痛みのサインが見当たらない
輪ゴムが小さく、症状がまったく見られない場合には、2〜3日程度の経過観察で自然排出されるケースもあります。
ただし、少しでも違和感があればすぐに受診するのが安全です。
誤飲の対処③排便や体調の変化を観察
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 排便の有無 | 輪ゴムが便と一緒に出てきているか |
| 便の状態 | 血便、下痢、極端な便秘などの異常がないか |
| 便の回数 | いつもより少なすぎたりしていないか |
排便チェックは、見た目で異物の排出を確認する唯一の方法です。
ティッシュなどを使って便を軽くほぐし、異物が混じっていないかを慎重に確認しましょう。
便秘や下痢が数日続く場合は、速やかに動物病院を受診してください。
【猫が誤飲・誤食しやすいもの一覧】
猫が好奇心から口にしやすい危険なアイテムは、日常に意外と多く潜んでいます。
誤飲防止のためにも、以下のようなアイテムには特に注意を払いましょう。
- ヘアゴムや輪ゴム
- 縫い糸・毛糸・リボン
- 細いビニール袋や食品包装材
- プラスチックの破片
- ボタンやビーズなどのおもちゃ
- 錠剤タイプの人間用サプリ・薬
猫は見慣れない物、動く物、小さくて軽い物をおもちゃにしてしまいがちです。
収納場所を見直し、目の届かない場所に保管することで、未然に事故を防ぐことができます。
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【Q&A】猫の誤飲・誤食に関するよくある質問

最後に、実際によくある飼い主さんの悩みをQ&A形式で解説していきます。
Q1:猫が誤飲したけど、うんちに出ないのは危険?
A:2〜3日経っても異物が便として排出されない場合は、腸に詰まっている可能性があります。
排便がない・便秘が続くときは、すぐに動物病院でレントゲンなどの検査を受けるのが安全です。
Q2:10cmの紐を猫が誤飲したら危険?
A:10cm程度の紐でも、腸に絡まりやすく、腸閉塞を起こす恐れがあります。
腸閉塞(機械性イレウス)とは、消化管の内容物が物理的に腸を通過できなくなった状態で、異物や腫瘍などによる単純腸閉塞と、腹壁ヘルニアや腸間膜ヘルニアなどによる嵌頓(かんとん)腸閉塞に分けられます。
紐状のものは特に危険性が高いため、長さに関係なく早めの受診をおすすめします。

ゴムや紐の誤飲は多いです。病院ではまずレントゲンで異物の位置を確認します。
Q3:猫が誤飲後も食欲があるなら大丈夫?
A:猫が誤飲後に食欲があっても安心するのはまだ早いです。
誤飲直後は元気で食欲があっても、数時間〜1日後に症状が出ることもあります。
食欲の有無だけで判断せず、行動や便の様子も観察しましょう。
Q4:猫が誤飲した異物がうんちに出てくるまで何日?
A:猫が誤飲した異物が便として排出されるまでに何日かかるかは個体差がありますが、一般的には1〜3日以内に排出されることが多いです。
3日以上経っても出ない場合や、便の状態が異常なときは必ず受診してください。
Q5:猫が誤飲したか分からないときはどうすれば?
A:猫が誤飲したかわからない場合でも、怪しい状況があれば様子を注意深く見守るべきです。
嘔吐・食欲不振・便の異常などの症状が見られたら、念のため動物病院に相談しましょう。
まとめ:猫の誤飲・誤食は異変の察知が大切
猫が輪ゴムを食べてしまった時は、目に見える異常がなくても油断はできません。
今回紹介したチェックポイントをもとに、猫の様子をしっかり観察し、少しでも気になる点があれば、すぐに動物病院へ相談してください。
大切なのは「いつもと違う」に気づくこと。日頃の健康状態を把握している飼い主さんだからこそ、異変にいち早く気づけるはずです。
愛猫の命を守るためにも、冷静かつ迅速な対応を心がけましょう。
