
うちの子、最近目が見えづらくなってるみたいで…

どんな気持ちなんだろう。どう接すれば安心させてあげられるのかな…
そんなふうに感じてあげられるあなたは、きっと愛犬にとって安心できる存在です。

犬が目の不調を感じ始めたとき、私たち飼い主は何ができるのでしょうか?
今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
目が見えなくなった犬の気持ちと飼い主が出来ること5選
視覚を失った犬は、ただ物が見えなくなるだけでなく、世界の感じ方そのものが大きく変わる体験をしています。
「何が起きたのか分からない」そんな不安の中で、犬たちは飼い主の表情や声を頼りに心を落ち着かせようとしています。
まずは、行動や反応から読み取れる“犬の気持ち”を理解してあげましょう。

一緒に学んでいきましょう!
目が見えなくなった犬の気持ち
①急な変化への強い不安
- 突然視界がなくなると、犬は世界が一変したように感じる
- 行動が極端に慎重になる、動かなくなる、鳴くなどの反応が出る
- 特に急性の視覚障害は、混乱やパニックにつながりやすい
見えないこと自体よりも、「何が起きたのか分からない不安」が犬のストレスになります。
目が見えなくなった犬の気持ち
②飼い主の声や匂いが頼り
- 嗅覚と聴覚は視覚を補うほど発達している
- 信頼している人の声や匂いは、安心の基準になる
- 側にいるだけで、落ち着いて過ごせる犬が多い
あなたの存在が、視界を失った犬にとっての“光”になります。
目が見えなくなった犬の気持ち
③音や振動に敏感になる
- 聴覚への依存が高まるため、些細な音にも反応しやすくなる
- 足音や近づく気配に驚いたり、吠えたりすることも
- 大きな音や突然の物音は、過剰なストレスになる
事前に声をかける、生活音をなるべく静かにするなどの配慮が必要です。
目が見えなくなった犬の気持ち
④動きが減り引きこもる傾向に
- 見えないことで不安になり、動かず固まる
- いつも通っていた場所を怖がるようになる
- 行動パターンが単調になる、部屋の隅でじっとしているなどの変化も
無理に動かそうとせず、犬が自分のペースで慣れていけるようにサポートしてあげましょう。
目が見えなくなった犬の気持ち
⑤飼い主の反応が気になる
- 飼い主の声や表情のトーンに敏感に反応する
- 不安そうな声かけや動きは、犬の不安を助長することも
- 穏やかな声・やさしい触れ方で、犬に安心を届けることが大切
あなたの“安心”が、犬の“安心”に直結します。
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目が見えなくなった犬の気持ちに寄り添い、飼い主が出来ること5選

視覚がなくなっても、犬はたくさんの感覚を通じて世界を感じています。
日常の中でできる、やさしいサポート方法を紹介します。
目が見えない犬への対策
①声かけとスキンシップを丁寧に
- 犬に近づくときは、必ず声をかけて合図を送る
- 「大丈夫だよ」「こっちにいるよ」などの声かけが安心につながる
- やさしく撫でる、触れることで絆を感じやすくなる
触覚と聴覚が、あなたとの信頼関係をより強くしてくれます。
目が見えない犬への対策
②障害物を減らす
| サポート内容 | ポイント |
|---|---|
| 家具の配置を変えない | 犬が記憶している動線を保ち、不安を減らす |
| クッションで角を保護 | ぶつかったときの痛みや恐怖を軽減 |
| スロープや滑り止めの設置 | 安心して移動できる環境を整える |
視覚がないからこそ、「触れて覚える」動線の安定が安心感につながります。
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目が見えない犬への対策
③音や安心できる音環境作り
- 首輪に鈴をつけると、自分の位置や動きが分かりやすくなる
- 飼い主の足音や声を聞かせて“居場所”を感じさせる
- 静かなBGMを流すことで、環境音の刺激をやわらげることもできる
音は視覚を補う“道しるべ”。上手に活用すると、犬の不安がぐっと軽減します。
目が見えない犬への対策
④お散歩行動パターンは一定に
- 毎日同じ道、同じ時間、同じリズムで散歩するのがおすすめ
- 慣れているルートなら、記憶と嗅覚で歩きやすくなる
- 急な方向転換や新しいコースは避ける方が無難
「先が予測できる」行動パターンは、犬にとって大きな安心材料になります。
目が見えない犬への対策
⑤獣医師のサポートやサプリ活用
- 視力低下の原因が病気の場合、治療が必要なケースも
- 視覚以外にも認知症や不安障害が関係していることもある
- 不安軽減用サプリや嗅覚・聴覚サポートのケア用品も選択肢に
進行性の視覚障害は、獣医師との連携が安心とケアのカギになります。
Q&A:目が見えない犬に関するよくある質問

最後に、実際によくある飼い主さんの悩みをQ&A形式で解説していきます。
Q1:目が見えない犬の水飲みの工夫は?
A:器の位置を固定するのが基本です。
滑り止め付きのボウルや自動給水器を使うと安心です。
器の近くに柔らかいラグや匂いのあるマットを敷いて「ここに水がある」と覚えてもらうのも効果的です。
定位置+感覚のサインがカギになります。
Q2:目が見えない犬におすすめのグッズは?
A:音が出るおもちゃ、スロープ、鈴付き首輪、滑り止めマット、段差ガードなどがあります。
感覚を補うアイテムが生活の質を高めてくれます。
Q3:目が見えない老犬が、耳が聞こえない時はどう接したらいい?
A:視覚・聴覚が衰えても、嗅覚や触覚は残っています。
やさしく撫でたり、匂いのあるグッズを使ったり、触れるコミュニケーションが有効です。
Q4:目が見えない犬を留守番させても大丈夫?
A:慣れた環境であれば可能です。
家具の配置を変えず、音楽や飼い主の声の録音などで安心感をキープしてあげると落ち着きやすくなります。
Q5:犬が急に目が見えなくなる原因は?
A:白内障、緑内障、網膜剥離、脳神経の病気、または突発性後天性網膜変性症などが原因になることがあります。
突発性後天性網膜変性症(SARD)の特徴は、最近まで目が見えていたのに、突然見えなくなったというものです。数日または数週間前までは目が見えており、特に目に関する症状はみられず、突然失明するという経過をたどります。
急な視力低下は緊急性があるため、すぐに動物病院を受診してください。
まとめ:犬の目が見えなくても気持ちに寄り添う工夫を
犬は視覚を失っても、音や匂い、そして何より「飼い主の気持ち」を通じて世界を感じています。
あなたの声、手、存在が、見えない世界を照らす光になります。
どうか、日々の中で少しずつ、犬が安心して過ごせる空間をつくっていってあげてください。
それこそが、視覚を失っても幸せに生きるための一番のサポートです。
