
うちの猫、耳の毛が薄くなってきた…これって病気?原因は?

猫の耳がハゲてる…まず自宅で確認できることってある?
不安な気持ち、よくわかります。
一緒に愛猫の耳をしっかり確認して、可愛い姿を守りましょう。

今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
猫の耳がハゲる原因は?獣医師パパが教えるチェック法5選
猫の耳がハゲるのは、見た目だけの問題ではなく、体内外の異常のサインかもしれません。
まずは考えられる主な原因を把握しておきましょう。

一緒に勉強していきましょう!
猫の耳がハゲる原因
①寄生虫(耳ダニ・ノミ)
耳ダニ(ミミヒゼンダニ)やノミは猫の皮膚に寄生し、激しい痒みや炎症を引き起こします。
耳の中に黒くてベタついた耳垢がたまったり、猫が頭を振ったり耳をしきりに掻く行動が見られることが特徴です。

僕もこの症状と原因で、耳がハゲていたことがあるよ。
猫の耳がハゲる原因
②真菌や細菌の感染
皮膚糸状菌(いわゆる「猫カビ」)やマラセチア菌などの感染症も脱毛の大きな原因です。
耳の周囲に円形のハゲや赤み、フケ、かさぶたが見られることがあります。
感染が広がる前に、動物病院で抗真菌薬・抗菌薬による適切な治療が求められます。
特に猫カビは人間にも感染するため注意が必要です。
猫の耳がハゲる原因
③アレルギー(食物・環境・ノミ)
アレルギー性皮膚炎は、耳の脱毛を引き起こす代表的な疾患です。
食事、花粉、ホコリ、ノミの唾液など、原因はさまざま。
痒みを伴うため猫が耳を頻繁に掻き、それが脱毛に繋がります。
猫の耳がハゲる原因
④ストレスや自傷行動(舐性皮膚炎)
猫はストレスを受けると、自分の体を過剰に舐めたり噛んだりしてしまうことがあります。
耳の周辺を執拗に舐めることで、毛が抜け、皮膚が赤くなったりかさぶたになることも。
舐性皮膚炎と呼ばれ、原因となるストレスを取り除くことが最優先です。
猫の舐性皮膚炎とは、猫が同じところを繰り返し舐め続け、皮膚に炎症が起きてしまった状態のことをいいます。

ただの毛づくろいじゃないこともあるんだよ!
引っ越し、新しいペット、飼い主の不在などもトリガーになります。
猫の耳がハゲる原因
⑤ホルモン異常や腫瘍など内科的疾患
甲状腺機能低下症やクッシング症候群など、内分泌疾患が原因で脱毛することもあります。
また、まれに耳の周囲にできた腫瘍が原因で局所的な脱毛が起こるケースも。
慢性的・繰り返す脱毛の場合、血液検査や画像診断、生検など精密な検査が必要となります。
猫の耳はげ|獣医師パパが教えるチェック法5選

耳の脱毛が見られたとき、すぐに病院へ行くべきか悩む飼い主さんも多いはずです。

ここでは、動物病院を受診すべきサインを見極めるための5つのチェックポイントを解説します。
下記に当てはまる場合は、一度受診をおすすめします。
猫の耳はげチェック法
①黒い耳垢や異臭がある
耳をのぞいたときに黒くてベタベタした耳垢が見える場合は要注意。耳ダニ感染の可能性があります。
嗅いでみて異臭がするようなら、すぐに動物病院へ。
耳を強く掻く様子があれば、症状が進行しているかもしれません。
猫の耳はげチェック法
②円形の脱毛が見られる
耳の外側や根本に、丸い形の脱毛があれば猫カビの疑いがあります。
周囲の毛が薄くなり、かさぶたができていることもあります。
感染は顔や足にも広がるので、耳だけでなく全身を確認しましょう。早期発見が重症化を防ぎます。
猫の耳はげチェック法
③痒がって耳を掻く・頭を振る
猫が頭を何度もブルブル振る、耳の後ろを足で強く掻く場合は、強い痒みがあるサインです。
ノミや耳ダニ、アレルギーなどが原因として考えられます。
長く続く場合は皮膚が傷つき、出血や脱毛につながります。
猫の耳はげチェック法
④同じ場所をしつこく舐める
ストレスを感じている猫は、耳のあたりを舐めたり噛んだりする行動を見せます。
被毛がザラザラになったり、毛が短く切れたようになっている場合は舐性皮膚炎の兆候。
環境の変化や孤独感、遊び不足などが原因のこともあります。
猫の耳はげチェック法
⑤赤み・フケ・傷など皮膚の異常
皮膚に赤みやフケ、腫れ、かさぶた、傷が見られたら、細菌感染や真菌感染、あるいはアレルギーによる皮膚炎の可能性があります。
脱毛だけでなく、皮膚の質感や色の変化にも注目してください。
こうした異常がある場合は、病院での処置が不可欠です。
猫の耳はげ|原因別の治療と対処法を解説
耳の脱毛にはさまざまな原因があるため、適切な対処をするには事前に原因ごとの特徴や治療法を知っておくことが大切です。
予備知識があれば、早期発見・早期対応につながり、愛猫の健康を守る手助けになります。

まずは、病院での原因検索と継続的な治療が大切です。
猫の耳はげの治療
寄生虫:駆除薬と清潔な環境管理
耳ダニやノミが原因であれば、専用の駆除薬(スポットタイプや飲み薬)が必要です。

僕はスポットタイプの駆除薬で、今も治療中だよ!
他のペットにも同時に処置することで再感染を防げます。
猫の耳はげの治療
真菌・細菌:薬と徹底した清掃
皮膚糸状菌には抗真菌薬、細菌には抗生物質が用いられます。
症状が軽くなっても途中で投薬をやめると再発する恐れがあるため、獣医の指示通り継続することが大切です。
タオルやブラシの消毒も忘れずに。
猫の耳はげの治療
アレルギー:検査と生活環境の改善
アレルギーの原因を特定するためには、アレルギー検査(血液や皮内テスト)が有効です。
アレルゲンが特定されたら、それを取り除いた生活環境や食事の見直しを行います。
療法食への切り替えや投薬治療も有効です。
猫の耳はげの治療
ストレス:環境調整と行動療法
ストレス要因がわかれば、それを取り除くことが最優先です。
静かな場所の確保、遊びの時間を増やす、安心できる匂いや空間作りなどで改善することもあります。
改善が見られない場合、行動療法やフェロモン製剤の使用も検討されます。
猫の耳はげの治療
ホルモン・腫瘍:精密検査と治療
ホルモン異常が疑われる場合は血液検査、腫瘍の可能性がある場合はCTやエコー、生検などの精密検査が必要です。
診断がつけば、薬物治療や外科的治療が行われます。
慢性的に改善しない耳の脱毛は、こうした深部要因の可能性もあるため見逃さないようにしましょう。
まとめ:猫の耳がハゲる原因と病院受診の基準を知ろう
猫の耳の脱毛には、寄生虫・感染症・アレルギー・ストレス・内科的疾患など多くの原因が関わっています。
まずは原因を知ること、そして自宅でチェックできるポイントをおさえることで早期発見が可能になります。
気になる症状があれば、早めに動物病院に相談しましょう。

愛猫の健康を守る第一歩は「気づいてあげること」です。