
日中は大丈夫なのに、寝てる時だけお漏らししちゃうことが増えて…

みんなどんな対策をしてるのかな?
犬も人間と同じように、加齢による体の変化があります。

老犬が寝ている間にお漏らししてしまうのは、加齢による自然な変化のひとつかもしれません。
今回は、こんなお悩みを解決していきます。

こちらのポイントに沿って、お伝えしていきます。

獣医師パパ監修の元、詳しく解説しますので安心して読み進めてくださいね。
老犬が寝てる時にお漏らしする原因と対策5選を紹介

寝ている時に限ってお漏らししてしまう場合、老犬ならではの体の変化や病気が隠れていることがあります。
まずは考えられる主な原因を押さえておきましょう。

一緒に学んでいきましょう!
老犬が寝てる時にお漏らしする原因
①膀胱の筋力低下
- 加齢により、膀胱や尿道周辺の筋肉が衰える
- 尿を長時間保持するのが難しくなる
- 寝ている時は筋肉がさらに緩むため漏れやすい
自然な老化現象の一つで、多くのシニア犬が経験します。
無理に矯正しようとせず、サポートしてあげることが大切です。
老犬が寝てる時にお漏らしする原因
②神経系の衰え
- 脳や脊髄からの排尿指令が正確に届かなくなる
- ヘルニアや脊椎症など、神経疾患の影響も考えられる
- 歩行が不安定になっている場合は要注意
一見すると健康に見えても、神経系のトラブルは隠れている場合があります。
排尿トラブル以外の小さな変化も見逃さないようにしましょう。
\あわせて読みたい/
老犬が寝てる時にお漏らしする原因
③認知症による混乱
- トイレの場所やタイミングが分からなくなる
- 排尿の感覚が鈍くなる、または失われる
- 夜鳴きや無目的な徘徊が同時に見られることも
認知機能の低下は、老犬の排泄トラブルに直結します。
早期対応が症状の進行を緩やかにしてくれることもあります。
\あわせて読みたい/
老犬が寝てる時にお漏らしする原因
④ホルモンバランスの乱れ
- エストロゲンやテストステロンの低下により、尿道の締まりが弱くなる
- 避妊・去勢後に起こることが多い
- 特にメスの老犬で多く見られる傾向
不妊・去勢手術などで男性ホルモンや女性ホルモンが少なくなると、外尿道括約筋が薄くひ弱になります。外尿道括約筋は体性神経で調節されていますので、括約筋が薄くなっても意志の力でこらえることができますが、意思が及ばない睡眠中に尿が漏れてしまうことがあります。これを「ホルモン反応性尿失禁」と呼びます。このような場合はホルモン剤を使用し、尿道を締め付ける筋肉を回復させます。
出典:南大阪動物医療センター>「ワンちゃんの尿漏れ」の話
このタイプの尿漏れには、ホルモン補充療法など医学的な対応が有効な場合があります。
治療の選択肢は獣医師に相談して決めましょう。
老犬が寝てる時にお漏らしする原因
⑤持病や疾患の影響
| 疾患名 | 影響・症状例 |
|---|---|
| 腎臓病 | 尿量が増える、頻尿になる |
| 尿路感染症 | 排尿時に痛みがあり、我慢できずに漏らすことも |
| 糖尿病 | 多飲多尿になり、尿が濃く甘い匂いになることも |
これらの疾患はお漏らし以外にも体重減少や元気消失などが現れることもあるため、定期的な健康診断をおすすめします。
老犬が寝てる時にお漏らしする時の対策5選

お漏らし対策は「叱る」のではなく「予防とケア」が基本。
愛犬が安心して眠れる環境を整えることが、飼い主の安心にもつながります。
老犬のお漏らし対策
①こまめな排尿タイミング管理
- 寝る前・食後・水を飲んだ後など、排尿を意識的に誘導
- タイミングを固定することで尿意のコントロールがしやすくなる
- 排尿記録をつけておくと、体調変化に気づきやすくなる
生活リズムを整えることで、自然と夜間のお漏らし回数を減らすことができます。
老犬のお漏らし対策
②寝る前のトイレ習慣づけ
- 寝る直前にトイレを済ませる習慣をつける
- 我慢しにくい老犬には、夜の散歩も有効
- 排泄後に褒めることで、成功体験を積ませられる
寝る前にしっかり出させることで、ぐっすり安心して眠れる環境が整います。
老犬のお漏らし対策
③吸水性の高い寝具を活用
- ペット用吸水シートや防水マットを敷いておくと安心
- 洗えるタイプと使い捨てタイプを使い分けると衛生的
- 就寝スペースをこまめに清潔に保つことで皮膚トラブルも防止
お漏らしがあっても飼い主のストレスを減らせる工夫は、長期的なケアの負担を軽減します。
老犬のお漏らし対策
④ペット用おむつの導入
- 吸収力・通気性に優れたタイプを選ぶ
- フィット感を確認し、擦れや蒸れを防ぐ
- 外出時や旅行時にも便利で安心
「おむつ=かわいそう」ではなく、「快適に暮らすための道具」と考えることで、前向きなケアが可能になります。
\あわせて読みたい/
老犬のお漏らし対策
⑤獣医師への定期相談
- 年に1〜2回の健康診断を習慣にする
- 尿の色や量の変化、水の飲み方に注目
- 尿検査や血液検査で病気の早期発見が可能
プロのアドバイスを受けることで、飼い主の不安も減り、愛犬にとっても最適な対応ができます。
Q&A:老犬のお漏らしに関するよくある質問

最後に、実際によくある飼い主さんの悩みをQ&A形式で解説していきます。
Q1:老犬のオシッコの回数が多いのは正常?
A:老犬になると腎機能の低下やホルモン変化で排尿回数が増えることがあります。
異常なほど回数が多い、または1回の量が極端に少ない場合は病気の可能性もあるため、獣医師に相談を。
Q2:老犬の尿漏れがポタポタって感じで止まりません…
A:尿漏れがポタポタと続く場合、膀胱や尿道の筋力低下、神経の異常、感染症などが考えられます。
特に長時間続く場合は、病院で検査を受けるのが安心です。
Q3:老犬の尿が魚臭いのはなぜ?
A:魚のような強いアンモニア臭がある場合、尿路感染や膀胱炎などの可能性が高いです。
放置すると悪化することがあるので、早めの受診をおすすめします。
Q4:犬の尿の匂いがきつい原因は?
A:通常の尿でもある程度の匂いはしますが、明らかに刺激臭・アンモニア臭が強い場合は感染症や腎臓トラブルのサインかもしれません。
においの変化には敏感になりましょう。
Q5:老犬がお漏らしを突然始めたのは病気?
A:急なお漏らしの開始は、病気やストレス、環境の変化が原因となっていることが多いです。
まずは健康状態や生活の変化を振り返り、必要であれば早めに病院へ。
まとめ:老犬のお漏らしは“責めずに支える”ケアを
加齢に伴うお漏らしは、決して特別なことではなく、多くの老犬が経験する自然な変化です。
原因を正しく理解し、できる範囲で対策を講じてあげることで、愛犬も飼い主も穏やかに暮らすことができます。
一番大切なのは、「叱らずに寄り添う」気持ち。
今日からできる小さな工夫で、老犬との時間をもっと優しいものにしていきましょう。
